競争優位性が判断できる

企業の経営資源(リソース)が持続的な競争優位性の源泉となるかを評価するフレームワークにVRIO分析(ブリオ)があります。4つの項目で判断するフレームワーク。競争優位性があるのか、その優位性が持続的なのかがわかります。強み弱みを客観的に判断できるツール。今回はその分析手法を取り上げます。

VRIO分析とは

VRIO分析とは、「①Value(価値)」、「②Rarity(希少性)」、「Imitability(模倣可能性)」、「Organization(組織)」から成り立っています。具体的には、次のとおり。

①Value(経済的価値): その経営資源は、外部環境における機会を活かしたり、脅威を無力化したりするのに役立つか
②Rarity(希少性): その経営資源を保有している企業は少数か
③Imitability(模倣困難性): その経営資源を、他の企業が獲得したり模倣したりするのが困難(コストがかかる)か
④Organization(組織): 企業は、その経営資源を有効に活用するための組織的な方針や手続きを持っているか

この4つの視点で判断していくのですが、表にするとわかりやすい。

表にすると

VRIOの各項目について、自社で備わっているかを下記の表のように5つのパターンに分けることができます。希少性があると競争優位が発生します。しかし、あくまでも一時的な競争優位だけ。模倣困難性が備わって初めて持続的な競争優位になることがわかります。

V (経済的価値)R (希少性)I (模倣困難性)O (組織)競争優位性への影響
競争劣位
競争均衡
一時的競争優位
持続的競争優位
持続的競争優位最大

まとめ

VRIO分析は、自己分析(自社分析)には有効なツール。競争優位がどの程度備わっているのかが判断できます。希少性は不可欠ですが、模倣困難性がなければ持続しないことは覚えておくポイント。マネされやすいのか、マネされないのかによって優位性の持続が決まるのです。ほとんどの強みは一時的であり、模倣されやすいものです。そのため、大企業であっても競争優位は持続しません。一時的なものだと感じます。そのかわり、次々と新しい差別化を繰り出していけば、模倣されるまでの期間は優位性がはたらきます。競争優位が持続している企業ほど、次々に差別化ポイントを作り出していることは知っておく点だと思います。

(下記動画は上記文章をAIで読み上げさせています。人の動きもAIが自動生成しており撮影はしておりません↓)

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