極端な意見ほど

極端な意見ほど、チェックしておくべき、と感じます。とくに不確実性が高い時期は、極端な解釈の意見も現実になることがあるからです。毎年発表されていた投資家の「びっくり予想」も当たることがあるのです。2025年、2026年もそんな時期に来ています。ひとつの現象を見て、両極端な意見があるならば、その両方を知っておくことが得策です。

ショックのミニ版

英国で「トラス・ショック」が発生したことがあります。2022年9月のことです。トラス首相のとき、
・財源の裏付けのない大規模な減税策
がスタートしたのですが、その直後に
・英国債暴落、ポンド安、株価下落
が発生し、トラス首相が辞任してしまいました。かなり衝撃的なできごとだったと記憶しています。その、トラス・ショックのミニ版が発生しているという意見があります。どこで発生しているのかといえば、それは日本です。

日本では

日本では、
・新規国債の発行量が多い
・国債の買い手がいなくなりつつある
・超長期債の流動性は危機的状況
・20年債、30年債の入札後、金利が動く
・長期金利は中国よりも高い
といった状況になっているのです。偏った見方ではありますが、意見のひとつとして、とらえておくべきでしょう。

まとめ

NHKの取材で、財務省の国債発行チームが取り上げられました。国債の引き受け(買い手)を探すために中東に行く様子が公開されたのです。また、日本国内の金融機関へ訪問したときに、「500兆円の国債を国内金融機関で引き受けても200兆円が限界ではないか」と詰められている様子も公開されました。残り300兆円はだれが引き受けるのか?と疑問を投げかけられていたのです。この現状を知っておくだけでも今後の予想がしやすくなります。限界が見えてきており、その課題解決策が提示されていない状況を知っておくべきなのでしょう。

(下記動画は上記文章をAIで読み上げさせています。人の動きもAIが自動生成しており撮影はしておりません↓)

「日本では新規国債の発行量が多大になり、利上げの環境下ではすでに国債の買い手がいなくなりつつある。超長期債の流動性は危機的状況だ。20年債や30年債は入札の後、日々0.07〜0.08%も動く。英国債が急落した『トラス・ショック』のミニ版を見ているような感覚だ。これまでに経験したことのない異常な状況だ」

「過剰発行の中で日銀が買い切りを減らしてきた弊害が明らかに出ている。日銀が国債購入で対応すべきなのか財務省が発行計画を見直すべきなのか。投資家不在のまま30年債利回りは3%が見えてきた。長期金利はすでに中国よりも高い」

「日本国債、すでにミニ・ショック」 巨大ファンド運用の浅井氏:日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR22DGR0S5A420C2000000/

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