心理を読み解く
変革の現場で必ず出会う「抵抗勢力」という存在。実はこの抵抗する行動には、深い心理的背景があることをご存知でしょうか。今回は、組織に根ざしたベテランや中堅社員がとる抵抗の行動パターンを通じて、変革成功のヒントを探ってみます。
なぜ抵抗が生まれるのか
変革に対する抵抗は、決して「悪意」から生まれるものではありません。むしろ、組織を熟知している人ほど、変化がもたらす影響を敏感に察知してしまうもの。現状維持を望むあまり抵抗してしまうこともよくあることです。心配しているからこその行動でしょう。そんなとき、直接的な反対よりも、巧妙で静かな方法を選ぶのが特徴です。
よく見られる10の行動パターン
おもな行動パターンは次の10個。具体的な解説は不要でしょう。見たことがある内容が多いのではないでしょうか。
・意図的な情報の隠蔽・遅延
・正論を武器にした反論(現状維持を求める)
・表向きの賛成=消極的従属、もしくは面従腹背
・サボタージュ(妨害)
・噂・風評を流す
・派閥形成
・過去の成功への執着、成功体験の固執
・過去の取り決めを盾にする
・「うちは特殊だから」論法を持ち出す
・顧客や外部を理由にする
発言パターン
現場でよく耳にする言葉はこんな感じです。これも聞いたことがある人もいるでしょう。
- 「現場のことをわかってない」
- 「失敗したら誰が責任をとるのか」
- 「お客様が困るでしょ」
- 「どうせまた方針が変わると思う」
一見もっともらしく聞こえますが、その奥には「今のままでいたい」という素直な気持ちが隠れていることが多いのです。
変革を成功に導くために
現場の声を無視して進む変革は、形だけで終わってしまうことがほとんど。でも、抵抗の声を「貴重なフィードバック」として受け止めることができれば、より良い変革につながっていくはずです。変革とは、制度を変えることではなく、人の気持ちと行動を変えること。そのためには、まず相手を理解しようとする姿勢が何より大切なのかもしれません。
まとめ
現場に答えがある。これは変革期において重要なポイントです。聞こえてくる生の声の裏側に何か隠された心理があるものです。新規の取り組みをするときには、抵抗するのが当たり前。それをどのような形で進めていくのかが組織運営のカギになります。
(下記動画は上記文章をAIで読み上げさせています。人の動きもAIが自動生成しており撮影はしておりません↓)
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