スピードと正確性
技術職は、その仕事の性質上、個々の能力に大きな差が出やすい職種です。評価基準の設定に苦労する領域です。取り組む仕事も毎回違うケースもあるので、比較できないこともあるのです。そんな技術職を、スピードと正確性という2つの軸で、技術職の人材を4つのタイプに分類し、それぞれの特徴とビジネスにおける活用方法を探ってみます。
4つのタイプ
仕事のスピードと正確性の2つで分けてみます。次のような4つのタイプに分かれます。
・スピード速い、正確性高い:エクスパート型
・スピード遅い、正確性高い:正確性重視型
・スピード速い、正確性低い:スピード重視型
・スピード遅い、正確性低い:初心者
の4つです。
スピード:速い | スピード:遅い | |
正確性:高い | エキスパート型 | 正確性重視型 |
正確性:低い | スピード重視型 | 初心者 |
タイプ別
タイプ別の特徴を考えてみます。次のような特徴があります。
- スピード重視型(正確性低め)
- 特徴:迅速な問題解決を重視し、スピードで成果を出すことを得意とします。正確性よりも、まずは動かすことを優先する傾向が強いです
- 弱み:細かい点でのミスや、品質の維持が課題となる場合があります
- ビジネス活用::新規事業開発など、スピードが重要な場面で活用します
- 正確性重視型(スピード低め)
- 特徴:徹底的な品質管理を重視し、正確性を追求することを得意とします。スピードよりも、完璧な成果を出すことを優先する傾向があります
- 強み:品質が重要な製品開発、品質管理など、高い精度が求められる場面で活躍します
- 弱み:スピードが遅く、納期に間に合わない場合があること
- ビジネス活用:重要なシステム開発、品質が求められる製品開発など、精度が重要な場面で活用します
- エキスパート型(スピードも正確性も高い)
- 特徴:スピードと正確性の両方を重視し、高いレベルで成果を出すことを得意とします
- 強み:高度な問題解決など、高い専門性が求められる場面で活躍します
- 弱み:希少な人であり、待遇面が高くなる傾向にあります
まとめ
技術職は、スピードと正確性のバランスが重要。それぞれのタイプの特徴を理解し、時間をかけて適切な評価に近づけていくことになります。数値化も1年や2年で完成しないこともあるでしょう。粘り強く取り組む領域です。
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『経営情報Web Magazsine ファースト・ジャッジ』運営執筆 藤原毅芳(fjコンサルタンツ) from2011