価値観で行動し決断する
Z世代(90年代後半〜2010年代前半生まれ)の価値観について興味深い記事を目にしました。ある価値観を持っており、その価値観で判断しているというのです。それは、「リスク回避」です。リスク回避の傾向が強いのです。Z世代の行動は、他の年代から見て理解できないと感じるかもしれませんが、「リスク回避」の観点から見れば理解できるのです。今回は、この傾向についてて考えてみたいと思います。
Z世代
Z世代は、様々な場面でリスクを避ける傾向があり、就職に関しては、その傾向が強く出てきます。会社や仕事を選ぶときも「リスク回避」を前提にして決めているのです。たとえば
- プライベート時間(テレビドラマを見る等)が確保できないことをリスクととらえるため、残業がある企業を選ばない
という行動に出るのです。一見、わがままに見えるかもしれません。残業を嫌がっていると感じてしまいますが、実はリスク回避の行動なのです。プライベート時間を確保できないことをリスクととらえ、判断しているのです。残業は単にリスク要因のひとつにしかすぎないのです。
なぜリスク回避
変化の激しい時代に入りました。将来の予測が困難な中で、積極的にリスクを取るよりも、回避することで安定を求める。これはある意味、理にかなった行動なのでしょう。おとなしく生きることを選択するケースも同様です。SNSなどで炎上するのを見ると、情報発信することがリスクに見えてきますし、おとなしく生きる、目立たないように生きることを選択するようになるのです。実際に、おとなしくしていたい、という発言も耳にしたことがあります。炎上したこともないのに、リスクが大きいととらえ、回避行動に出ているのです。
回避のメリット・デメリット
リスク回避はプラス面、マイナス面があると感じます。両面から考えてみたいと思います。
メリット(プラス面)
- 安定を確保できる
- 不必要なストレスや失敗を避けられる
- 精神的安静を保てる
デメリット(マイナス面)
- 挑戦や成長の機会を逃す可能性がある
- 自己実現の可能性を狭めることもある
このように、メリットとデメリットの両面があります。リスク回避をし過ぎるとマイナス面が強調されるのが特徴でしょう。
企業
Z世代のリスク回避傾向は、企業やにも大きな影響を与えます。正確な理解をしておくことがここではポイントでしょう。
- 採用や育成の課題
リスク回避を前提に採用内容を考えたり、教育プログラムを企画する - 職場環境の変化
働き方改革やワークライフバランスの更なる改善
まとめ
Z世代のリスク回避傾向は、時代への適応策なのかもしれません。それが正しい行動だと認識される時代が来るのかもしれません。世代によって価値観はちがうものです。どの世代にも同じようなことは言えるでしょう。お互いの価値観を理解することからスタートしたいです。
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