真髄は

ビジネスの真髄は人を知ることだと考えています。ビジネスモデル、マーケティングを考えるとき、結果への精度を求めますが、人に詳しい人は精度が高くなる傾向にあるからです。考えてみればわかることですが、購入を決定する人は人間であり、人が判断しているからです。購入方法はネットや店舗、営業担当からと様々ありますが、最終決定は人が行なっています。だから、人に詳しい人が成果をあげているのです。

そう考えると、製品やサービス、市場動向の知識だけでは不十分。真に重要なのは、人に詳しくなること、人の心理を理解すること、そして多様な人物像を把握することだといつも感じます。避けて通れない要素なのでしょう。そこに気がついてから精度と再現性が向上しました。

増やすために

では、どうすれば人に詳しくなれるのでしょうか。その答えは、人物像を増やすことです。人物像とは、人物の特徴や行動パターンを分析し、その人を描くことです。これを意識的に行い、数多くの人物像を蓄積していくことで、人を見る目が養われていきます。わたしもそうしてきました。

プロファイリングを増やすための具体的な方法としては、以下のようなものが考えられます。

  1. 多様な人々と積極的に交流する(ただ時間的制約、場所の制約がある)
  2. 観察力を磨き、人々の言動や表情、態度に注目する(サンプル数の限界がある)
  3. 心理学や行動科学の基礎を学ぶ(事例研究)
  4. 伝記や人物評伝を読み、様々な人生経験を間接的に学ぶ(人物像を増やせる)
  5. 映画やドラマの登場人物を分析する(分析力だけでなく観察力も向上する)

結果

人物像を増やし、観察スキルを磨くことで、ビジネスにおいて以下のようなメリットがあります。

  • 顧客のニーズをより正確に把握し、適切な提案ができる(響く提案内容になる)
  • チーム内のコミュニケーションが円滑になり、生産性が向上する(相手の気持ちがわかる)
  • 交渉や営業の場面で相手の真意を読み取り、効果的な戦略を立てられる(交渉上手になる)
  • リーダーシップの質が向上し、部下の能力を最大限に引き出せる(モチベーションに触れることができる)
  • 競合他社の動きを予測し、先手を打つことができる(相手の心理が読める)

人に詳しくなることは、すぐには達成できません。人物像を蓄積するための継続的な時間確保が必要です。しかし、この投資は必ず報われます。人を理解する力は、ビジネスの成功だけでなく、人生全般においても大きな価値をもたらす可能性も高く有益だと感じます。

まとめ

ビジネスパーソンとして成長したいのであれば、今日から人物像の増加を意識的に行ってみてください。人の言動に注目し、その背後にある動機や価値観を推測してみましょう。人の裏側にあるドラマを読み取るのです。そうすることで、徐々に人を見る目が養われ、人の行動が推測できるようになります。推測が当たるようになると楽しい世界が待っています。

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スキマ時間に読めるビジネスリーダーのための『経営情報Web Magazine ファースト・ジャッジ』fjコンサルタンツ 藤原毅芳 運営 執筆