リーダーの発言
リーダーの発言の一貫性の無さに気がつくと信頼が損なわれます。急激に。立場が変わることで発言内容が大きく変化するケースが見られ、これが信頼性に影響を与えているのです。今回は、リーダーの発言の一貫性の無さについて、考察してみます。
発言が変化する理由
リーダーの発言が変化する背景には、様々な要因があります。たとえば、下記のような要因です。
- 新しい環境になって
リーダーの立場に就くことで、新しい環境にさらされます。そのため以前より自由がなくなります。リーダーになる準備をしていない人ほど、その環境の変化に驚くのではないでしょうか - 責任の変化
リーダーになる前の発言と、実際にリーダーになってからの発言では、背負う責任の重さが大きく異なります。それを実感するはずです。そのため、以前は発言できた内容が発言できなくなったり、明確に答えなくなったりします。より慎重な発言や現実的な提案になることも珍しくありません。そのため、リーダー就任前の魅力が半減するケースがあるのです
変化がもたらす問題
リーダーの発言が大幅に変更されたり、以前の発言と矛盾したりすると、様々な問題が生じます。あくまでもリーダーの信頼は発言内容に『一貫性がある』ことです。発言が変わってしまうリーダーが引き起こす問題を考えてみます。
- 信頼性の低下
最も深刻な問題は、スタッフから信頼を失うことです。一度失った信頼を取り戻すのは非常に困難です。最低6ヶ月間はかかるでしょう - 一貫性への疑問
発言が二転三転すると、長期的な計画と実行に対する疑問が生じます。本当に計画を達成できるのか疑心暗鬼になってしまいます
このあたりの問題点は想像の範囲内だと思います。しかし、リーダーは発言するときに、このような問題が発生するとは思っていません。自分が正しいと思ったことが、たまたま変化しただけと自己評価してしまうところも問題点のひとつです。
まとめ
今回、リーダーの発言の変化を取り上げたのは、とあるリーダーの発言の変化をメディアが取り上げており、それを見て感じたからです。発言内容がリーダー就任後に大きく変化してしまったのです。おそらく、リーダーに就任するとは予想していなかったのではないかと推測しています。あまりにも準備不足に見えるからです。以前は、リーダーを批判する立場では評価されていたかもしれませんが、いざ自分がリーダーに就任すると準備不足が露呈しているのです。リーダーになる前から、『自分がリーダーだったら、こう判断し、このように発言する』とリアルなシミュレーションをしておくべきでしょう。そのプロセスが不足していたのではないでしょうか。
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