VRの普及

VR(仮想現実)は、思ったほど普及していない。理由は
・VRゴーグルの物理的大きさ
が原因。大き過ぎるからです。バッテリーも長持ちしないのも懸念事項。ただ、VRの良さもあるので、時間をかけて普及していくと予想しています。今回は物理的な大きさによるマイナス点は考えず、良さだけを考えてみたいと思います。

VRの優位性

VRの優位性は、どこにいても仮想空間の体験ができること。その優位性は大きい。ビジネスにおいては、頻度の少ない状況を仮想空間で体験しておくことは意味があります。他にもメリットがあるのはご存知でしょうか。

実は、仮想空間においては、仮想空間を
・縮小
・拡大
ができるのです。この機能にはメリットがあります。想像しにくいところなのですが、教育分野において
・拡大することで理解が深まる
・縮小することで俯瞰でき理解できる
ことがあるからです。現実で体験するときは、拡大や縮小はできません。ということは、VRにしかできないことがあるのです。これはビジネスでも有益。たとえば、機械の操作を教えるとき、機械の構造も教えますが、組み上がった機械は中を見ることができません。部品を分解しても、部品が稼働している状況は見ることができません。それをVRで拡大してみれば、どこまでも拡大することができるので、機械の構造に対する理解が一気に深まるのです。この点は見逃されやすいポイントであり、知らない人も多いのではないでしょうか。

一般的な使い方事例

一般的な使い方としては次のような内容があるでしょう。

  • 失敗を体験できる
  • 1年サイクルを5分で体験できる
  • 短時間で1年サイクルを30回体験させる(30年分を30分で)
  • 頻度の少ない事例を体験できる
  • 高リスクの現場を体験できる
  • 高ストレスの状況を体験できる
  • 遠くでしか見ることができないものを近くで体験できる

まとめ

VRはゆっくりとビジネスの前提条件を書き換えていくかもしれません。まだ時間はかかりそうですが、常識とされていた仕事の仕方は部分的に変わるでしょう。個人的には、スタッフ教育の分野から導入されると考えています。学習成果がちがうことと、短時間で深い理解が得られるからです。普及は少し先だと思いますが楽しみな分野です。

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