値上げは落ち着くのか
食品の値上げは話題になりやすい。買い物は頻度が高く、その都度支払いをしているので、大きく感じるのでしょう。上昇が続いているときは、「いつになったら値上げが落ち着くのか」と疑問に思うはず。明確な答えがなくても、落ち着く、落ち着かない、は知りたいところです。
レポートが出ている
みずほリサーチ&テクノロジーズが発表した「日本の食品インフレの行方」レポート。参考になる内容なのでまとめます。要点は以下の通りです。
食品インフレの現状と背景
- 消費者物価の明確な上昇
日本の消費者物価は2022年以降、それまでの低インフレから一転して3%前後で推移する上昇局面へ移行 - インフレの主役が食品へ
2021〜22年はエネルギー価格が上昇を牽引していましたが、2023年以降は食品価格が主因となり、足元ではインフレ率への寄与の半分以上を食品が占めている - コメ価格の急騰
特に2025年は、外食需要の増加や在庫減少による需給逼迫から、コメの小売価格が5kgあたり5,000円台まで跳ね上がった
2026年の展望
- 上昇ペースの鈍化
2026年は、生産量増加によるコメの需給緩和や、輸入食品に由来する価格上昇圧力の弱まりにより、食品価格の上昇ペースは減速する見通し - 物価押し上げ圧力は残存
一方で、深刻な人件費不足を背景としたスタッフへの賃上げ分を価格転嫁する動きが強まっており、インフレ率がゼロ近くまで下がる可能性は低い
消費税減税の影響
- 時限的な抑制効果
衆院選の公約にある「飲食料品の消費税ゼロ(2年間)」が実施されれば、消費者物価を1.5%Pt程度押し下げる効果が見込まれる - 財源の課題
食品の消費税を0%にするには約5兆円の財源が必要であり、減税終了時には再びインフレ率が押し上げられる点に留意が必要
ざっくりまとめると
食品のインフレがゼロになることはないが、2026年は若干落ち着く。消費税の減税は物価を下げる効果がある。しかし、減税終了時には再度インフレになるかもしれない。そのような感じです。
日本の食品インフレの行方(みずほリサーチ&テクノロジーズ)
https://www.mizuho-rt.co.jp/business/research/report/pdf/insight-jp260129.pdf
https://www.mizuho-rt.co.jp/business/research/report/2026-0010/index.html
まとめ
食品の購入に限っては、このような楽観的な予測を受け入れるだけでいいと感じます。しかし、経営する側から見れば、インフレが落ち着くのは一つの予測でしかなく、他のストーリーも考えなくてはなりません。イレギュラーなことがなければ、このような流れになるかも、ぐらいで理解しておきたいと思います。
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スキマ時間に読めるビジネスリーダーのための『経営情報Web Magazine ファースト・ジャッジ』fjコンサルタンツ 藤原毅芳(fujiwara takeyoshi) 運営 執筆
