世の中は、流通の中抜きが顕著になっています。
流通からはずれ、直接販売する会社も目立ちはじめました。
今後もこの流れは加速していくことでしょう。
直接販売の出版社事例を取り上げます。
出版流通ほど強固な流れはありません。
大手取次店ががっちり販路を押さえています。
しかし、そんな中で書店へ直接販売している
出版社が何社かあり、成功しています。
先駆者は、ディスカバリー出版です。
書店をテレコールで開拓していった話しを
聞いたことがあります。
今回取り上げるのは、トランスビュー社。
この会社は、取り次ぎを否定しているわけでもないが
資金繰りの観点から初版5000部程度であれば
直接販売の方が良い、という判断をしている。
委託販売先が250軒、取り引き実績先が700軒。
手間はかかるが、返本率も5%以下、資金繰りも安定する。
書店側もメリットがある。
書店が取次から仕入れると定価の80%、
直接出版社から仕入れると70%になる。
10%の利益が増えることになる。
また、注文後4日で届くスピードもメリット。
こうしたことが可能なのは、運送会社が発展したことも
大きい。
ということは、どんな業界でもこうした流れは
避けられず、加速してしまうでしょう。
そこまで想像しながらビジネスを構築したいところです。