「リーダーは、現場を知らないから言えると思ってます」
「ご存知ですか。現場は大変です。忙しいんです」
という叫びを聞くことがあります。
会社の規模に関わらず、
目の前にリーダーがいても、いなくても
同じような現象が起こっています。
組織は、それぞれ仕事を分担することによって
成り立っていますから、リーダーが
〈すべてを知っている〉
わけではありません。
たとえば、顧客のことは、
直接顧客と接している社員の方が
詳しく知っているのが普通です。
また、社内にいる時間が長い人の方が
情報を多く持っていたりするものです。
その情報格差を利用して冒頭のような
反論をしているわけです。
とくにリーダーが改善活動を提案したときに
この反論が発生します。
◆新しいことに取り組む
◆新しい仕組みを導入する
◆新しいシステムを導入する
時などに起こるものですね。
リーダーは、組織にとって成長発展につながることを
提案しているわけで、決して労働負荷をかけようと
しているわけではありません。
しかし、メンバー、スタッフのとらえ方、理解は
ちがうみたいですね。
現場の忙しさを知って、将来を考えれば考えるほど
現場を変えなければならない、と思うのに
なかなか相互理解まで到達しません。
「こんなに忙しいのに」という【現状視点】と
「今より更にレベルアップを」という【将来視点】の格差。
これを埋めるためには、
◆【現在】と【将来】という時間軸をもとに
優先順位をつけることです。
今が大事なのか、将来が大事なのか?
ここに順位付けをつけること。
この時間軸の問題はなかなか見ようとしない部分なのです。
だからこそ、あえて
「【現在】と【将来】のどちらが重要ですか?」
と少し強引にでもはっきりさせることです。
もちろん、お互いが信頼関係にあるのが前提ですが
はっきりさせなければならない部分をクリアにし、
進めていくことが必要です。