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パイロットの飲酒問題

10月(2018年)にJAL(日本航空株式会社)の

副操縦士が乗務直前の飲酒により捕まりました。

事務所でのアルコール検査もすり抜けた後の

発覚のため重大な事象として捉えられています。

外部から見たら、どうしてそんなことが

発生したのか不思議に感じます。

アルコール検査がすり抜けできる体制なのか、

など複数思うところがあります。

会社側の報告書には詳細が説明されていますが

今回がはじめてではなく、過去にもにも同じ

ようなことが起こっています。

たとえば報告書の中には平成20年以降

「運航乗務員の飲酒の影響により乗務(業務)

又は運航便に支障が生じた事案」

が掲載されています。

その内容が下記になります。

総数21件、今年に限って見てみると実に10件

あります。

思ったより多いと感じます。

毎月1件は飲酒による支障が出ている

ペースです。

わかっているけど守られない

ハインリッヒの法則ではないですが

表面化されたものだけで10件もある

ということは、軽微な問題点は

その数倍、数十倍あると予測できます。

この状態ですと乗務前の飲酒が

常態化している人の割合が多いのでは

ないかと疑ってしまいます。

飲酒される人はルールを知らないはずが

ありません。

わかっているけど守られていないのが

事実ということです。

わかっているけど止められない

飲酒は「アルコール依存症」があるくらい

なので中毒性があります。

「飲まないと寝られない」といった声は

どこでも聞く話です。

これが仕事上のルールで乗務前に飲酒しては

いけないことになっているのを知りながら

止めることができないという側面が飲酒には

あることを実感します。

わかっているけどやめられない、といった

状態の人がいるということです。

再発防止策は

ここまで頻発している飲酒問題を会社側は

どのように再発防止するのでしょうか。

報告書にある今後の対策の中からいくつか

ピックアップすると

・新アルコール感知器の配備

・飲酒に関するルールの見直し

・安全と規定遵守に対する意識の向上および

アルコールに関する知識の再徹底

・アルコールに関する個別ケアの強化

・国内国外ステイ先における飲酒を禁止(暫定対応)

とあります。

新アルコール感知器という機器に

頼っている部分はありますが

以前よりは事前感知の精度は

向上するでしょう。

また暫定的にステイ先での飲酒を

禁止しています。

しかし、意識の向上はどのような

手法で徹底するのでしょうか。

意識を向上させるということは

理解を深めるということ。

一方的に聞かされた内容では

深い理解まで到達しません。

これを徹底する手法が問われると

思います。

今後の動向が気になります。