【fjconsultants365日Blog:3,710投稿目】〜1日3分、3ヶ月で1冊分の知識転移〜
昇進したくない人が増加中
「いやですよ、課長になるのは」
「しんどそうですし、うちの課長」
「責任だけ増えて手当は少しじゃないですか」
と言い出す人が増えています。
最近の若い奴はまったくやる気がない、と
一刀両断して終わりでもいいのですが
会社経営ではそんなことも言ってられません。
人が育ち、成長して、主要な役職について
役割を果たしてもらうことで会社組織は
成立するようにできています。
「昇進したくないと言われて困っている」
「何をしていいのか、手の打ちようがない」
「想定外の価値観だ」
と言われた側は大きなとまどいとともに
フリーズしているのではないでしょうか。
この問題、世代の問題だけで片付けられる
ものではありません。
深く考察してみると他の要因もあるのが
わかり、解決への糸口が見つかります。
未知は恐怖を生む
こうした昇進に対する意欲の無さは
どこから来るのでしょうか。
ひとつには、やる気の問題もないとは
言えません。
他の要因はないのでしょうか。
考えられるのは、
「知らないことに対する恐怖」
です。
「未知への恐怖」という漠然とした
存在もあるのです。
とても限られた情報だけなので、全体像が
見えてこない。
全体像が見えないから、状況をつかむことも
できない。
状況を把握することができないから
理解することもできない。
理解できないから、すべてを「恐い」と
感じる、というサイクルです。
見えない→つかめない→理解できない→恐い
という流れで判断しているかもしれないのです。
知らない状態が続くと拒絶になる
そんなサイクルが続くとどうなるのでしょうか。
ちょっと恐い感じのことが長い期間続くと
最後には「拒絶」「拒否」というところまで
行きつきます。
見たくない、感じたくないというところまで
行きつく可能性があるのです。
そこまで到達したら、その人は課長になる
ことを考えもしなくなります。
「課長にどうか」というオファーが
あったとしても聞き流してしまう状態に
なるのです。
ここから手を打って修正するのは至難の技です。
その前に手を打っておくこと、教えておくことが
あるということです。
シャドウイングで教えられる
上記のような課題は
「シャドウイング」
で糸口が見つかります。
シャドウイングとは、通常英語学習などで
「音声を聞きながら即復唱する」
手法です。
ビジネスでは、行動の復唱になります。
単に「シャドウイング」と呼ぶ場合と
「ジョブ シャドウイング」
という言い方もするときもあります。
昇進などのキャリアアップさせたい人を
役職者に終日同行させる手法を指しています。
いわゆる密着型の教育。
課長になってから経験することを
事前に仮で経験させてしまう教育手法です。
たとえば、課長だけが参加している会議に
参加することで、
・どのレベルでジャッジしているのか
・どんな責任を持たされているのか
・どこまで決済権があるのか
を体験できるメリットがあります。
それにより、
・ここまでできるようになればいいのか
・このレベルが判断できるようになればいいのか
・こんな結果を出せばいいのか
という課長のゴール地点が見えてくるのです。
クリアになることで恐怖がなくなり、拒絶が
起こらないというわけです。
単に同行させるだけでは意味がありませんが
「理解してほしいポイント」を事前に伝える
ことで意味のある教育になるのです。
教育の手法として覚えておいてほしい
内容だと感じます。