【fjconsultants365日Blog:3,738投稿目】
〜1日3分、3ヶ月で1冊分の知識転移〜fjコンサルタンツ藤原毅芳
不本意な人事評価が発生している
「なんだよ、この評価!」
「正当に評価されていない」
という嘆きは人事異動があるこの時期には
耳にすることのひとつです。
「こんなにがんばっているのに」と感じる
瞬間は誰にでもあること。
ただ、自分の評価と人事評価が一致することは
ほとんどなく、不本意な評価と感じることは
多いのではないでしょうか。
なぜこのような不本意な人事評価がなされるのか
理由を考えてみたいと思います。
不本意な人事評価が発生する理由とは
不本意な人事評価が発生する理由には
いくつかの原因がありますが、今回は
下記の3点から考えてみたいと思います。
・成果が正当に評価されない
・結果を人に取られてしまう
・好き嫌い人事に巻き込まれる
の3点です。
成果が正当に評価されない
「まともな評価じゃないよ」
という嘆きの裏には、自分が関わった
仕事の結果を評価に反映してくれて
いないという気持があります。
個人プレーの営業の仕事であれば
結果という数字(売上、粗利等)で
評価できるのでさほど不本意な結果に
なることはありません。
しかし、チームプレーで行う仕事は
誰の評価になるのでしょうか。
実は営業部署でもチームプレーで仕事を
することが最近では増えています。
営業の仕事内容が高度化しているため
個人の能力ですべてをこなすことが
困難になっているからです。
チームプレーの結果はそこのメンバーに
均等に評価がされることはなかなかありません。
チームリーダーだけが評価されることも
多いのではないでしょうか。
ここが不本意な人事評価の原因のひとつです。
自分があれだけがんばったのに、評価されるのは
ひとりだけなのです。
チームプレーで行われる仕事に関しては、評価する
側から見てもどのように評価すべきか課題になって
います。
ひとりずつの成果が数値化されない仕事に
あたるからです。
どの程度がんばったのか、能力を発揮したのか、
チームの中で個人差が出ているはずです。
しかし、そこまで測定できる仕組みを設けて
いないケースでは個人評価は不可能なのです。
結果を人に取られてしまう
「あの業績は私のだ」と感じる経験を
された方もいるでしょう。
あるプロジェクトのほとんどを自分が
発案、実行したのにもかかわらず、結果だけを
リーダーに取られてしまった、という
ケースです。
これは、組織の形態がリーダー評価型に
なっているのが要因です。
特に部署ごとの人数が多いほど評価に
偏りが出る傾向にあります。
自分がリーダーになるまでガマンして仕事を
しなければならない組織形態になっている
ということです。
組織形態が変わらない限り、このような
結果を他人に取られてしまうことは発生
しやすいといえます。
しかし、マイナスな結果を出してもさほど
大きなマイナス評価もされない組織である
という点は見逃してはならないと感じます。
好き嫌い人事に巻き込まれる
「まただよ」「なぜあの人が・・・」
と人事評価の高い低いの理由が不明な
場合があります。
通称として
・好き嫌い人事評価
・お友だち人事評価
・仲良しグループ人事評価
・イエスマン人事評価
と呼ばれています。
評価者、被評価者以外の外野の人から見たら
人事評価の尺度が理解できないパターンです。
これは完全に個人的な意図のもとに人事評価が
行われているケースです。
問題になるのは、毎年のように評価基準が
変化することです。
そのためまわりから見れば全く理解できない
人事評価になってしまうのです。
不本意な人事評価は当たり前に起こる
こうして不本意な人事評価を見てくると
仕事をするときには避けられないことだと
感じます。
これは、今の時代にはじまったことではなく
歴史を振り返れば左遷の話題には事欠きません。
当たり前に発生することを前提としておく
ということは、不本意な人事評価は
当たり前のように発生するとしておく
ことです。
自分には不本意な人事評価がこないと
思っていると、発生した時にストレスに
なります。
しかし、必ずといっていいほど発生する
ので自分のところにもやってくるだろう
と考えておくと気持が楽になります。
人を完璧に評価することはできない
人事評価の矛盾というのは、人を人が
完璧に評価することは不可能ということ。
公平な人事評価というのも存在してませんし
正確な人事評価もできるものでもありません。
そうした前提を理解しておくことも成長に
つながると考えています。
ただ世の中は正当な評価をする
理解しておいてほしいのは、不本意な
人事評価がある一方で、世の中は正当な
評価をしてくれるという事実です。
仕事ができる人、結果を出せる人を
世の中が無視することはありません。
必ずどこかのタイミングで見出される
ものです。
不本意な人事評価はあくまでも社内で
発生していることです。
それより世の中からの評価の方が絶対です。
この点は最後に強調しておきたいところです。
不本意な人事評価が発生しても、そこで
自分の成長を止める必要はありません。
がんばりは無駄ではないのです。