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〜1日3分、3ヶ月で1冊分の知識転移〜fjコンサルタンツ藤原毅芳
世の中の流れをどこでつかむのか
世の中の動きは様々なキャッチアップがあります。
統計データもそのひとつですがリアルタイムではないので
時間差が出てしまいます。
店頭の販売状況も各企業が発表するのを待つのもひとつの
方法ですが、店頭の販売状況をリアルタイムでリサーチする
企業もあるようです。
投資家に情報を販売しており、有効性があると認識されて
います。
リサーチ方法はシンプルで小売店の店舗に電話で確認を
したり、店頭に出向いて情報を入手するようです。
メーカーより情報が速いという噂です。
ゼンリンが地図をつくる時に人が現地を確認するのと同じ
手法ですね。
世界:不確実性指数が高い6年ぶり
世界の不確実性指数という指標があります。
新聞記事などのテキスト情報から指数をつくって
不確実性を定量化して指標をつくっています。
ニュースソースに含まれる次のような単語がどの程度
出てくるのかを元にしています。
- 不透明
- 不確実性
- 不安
- 不安定
- 流動的
- 先行き不安
- 微妙
- 不確定
- 景気
- 赤字
- 規制
- 国債
といった単語です。
想像すればわかりますが、こうした単語の出現頻度が
増えれば世の中が不安定な状況になっているとわかるのです。
米国スタンフォード大学では「世界 不確実性指数」を
発表しています。
140カ国ほどの国の経済ニュースを元に指数を出しています。
最近の指標は「252」。
これは、6年ぶりの高い水準まで上昇しています。
米中の問題だけに限らず、EUも英国離脱問題が先行き不透明で
こうした指数が上がっているのが理解できます。
参考:
http://www.policyuncertainty.com/global_monthly.html
日本の場合:政策の不確実性について
日本の場合はどうでしょうか。
政策の不確実性のデータがあります。
http://www.policyuncertainty.com/japan_monthly.html
グラフをつくってみると(1987年1月〜2019年3月まで月別)
というグラフになります。
直近では2016年7月に高い指数を出していますがそれ以降は
下がっており2018年1月が最近では底(最低値)になっています。
今年に入ってからは少しずつですが上昇しているのがわかります。
これが5月以降でどのように変化するのか確認していきたいと
考えています。
テキストマイニング
もともとテキストマイニングという分析手法があります。
文章に使われているテキスト(単語)の頻度や使われ方を
読み取って、文章から得られる情報を分析していきます。
不確実性の指標もテキストマイニングの一種です。
一時期、このテキストマイニングに凝っていたことがあり
興味のある分野です。
最近はSNSにより個人がテキストとして発信することが
増え、テキストマイニングを行うには最適な環境になりつつ
あります。
特に日本人は個人として発信する頻度が高いと言われています。
この個人の発信するテキストを解析する会社もあり、そこから
株の売買を行うこともあるのです。
まとめ
こうして見ると、最も速く世の中をつかむには、ニュースや
SNSを見ることが有効だとわかります。
ただ数量が少ない場合は世相をつかむまでにはいきません。
しかし、風を感じることは可能です。
その感じた風を統計などで裏付けしていけば正確なものに
なると考えています。