【fjconsultants365日Blog:3,805投稿目】
~1日3分、3ヶ月で1冊分の知識転移~経営コンサルタント藤原毅芳執筆
オープンなオフィス環境の方が生産性が落ちるのか
オープンフロア、吹き抜け、壁もなく、ワンフロアに
全スタッフがいるようなオフィス環境。
人によっては「うらやましい」と映る。
快適な環境で仕事ができるように感じる。
しかし、すべての人に快適なオフィスなのでしょうか。
ワイワイしながら仕事をしたい人もいるとは思いますが
静かに集中したい人もいるでしょう。
そう考えるとオープンなオフィスにはメリットとデメリットが
あるのです。
生産性が低下する理由とは
最近ではオープンなオフィス環境で生産性が落ちるという
結果も出始めました。
https://royalsocietypublishing.org/doi/full/10.1098/rstb.2017.0239
この結果、実は予期していました。
オフィス環境は目的がさまざまですが「生産性」という観点で
見るとオープンな環境は生産性に対して阻害要因があるからです。
過去にもその点に関して当ブログで指摘しています。
「オープンオフィスのデメリットとは」fjコンサルタンツブログ2014/01/24
https://bit.ly/2wtybXK
では、どのような点がデメリットなのでしょうか。
いくつか見ていきます。
メールでやりとりすることが増える
オープンな環境では、直接のやりとりがなぜか減る。
近くにいる人も「遠くに感じる」現象。
他人の目も多いので、わざわざ近寄って話しかけるよりメールで
済ましてしまう。
結局、対面のやりとりが減り、メールが増える。
これは心理的な距離が原因。
5人しかいなかったら対面で話しをする。
これが50人、100人、200人が一緒にいるとなぜか対面が
面倒になる。
たかが数メートルが数十メートルに感じるのです。
落ち着かない・・・
広い空間は見晴らしがよく気持ちがいいものです。
しかし、それは見るときだけ。
そこで仕事をするとなると、かなりうるさい。
音がずっとしている感じ。
しかもいつもだれかが歩いていて落ち着かない。
集中できない、という現実にぶち当たります。
そこで会社によっては「集中スペース」をあえてつくって
そこに移動し、ひとりになる環境をつくっています。
チーム意識が薄れる
広い空間でチームがいくつも同居していると、チームの境界が
あいまい。
わかりにくくなります。
チームの結束が薄れることもあります。
オープンオフィス&フリーデスクの場合だと「だれが上司なのか」と
いう意識がなくなっていきます。
上司が頻繁にミーティングをすることで上司だと意識づけするらしい
とも言われています。
チームの縄張り領域が明確でない場合、意識がチームに向かない
ということだと感じています。
まとめ
こうしてみると、オフィスがオープンな環境というのは
プラス、マイナスの両面を持ち合わせているということ。
それを理解して取り入れることです。
オープンだから良い、と一方的に思わないこと。
そこがポイントです。
オフィスの自分の机、イスは自分のテリトリー。
とても大切な空間であることはまちがいありません。
その点を忘れないことです。