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~経営には優先順位がある~fjコンサルタンツ藤原毅芳執筆

イノベ

イノベーションを起こせ!』
と頻繁に叫ばれる時期があります。
過去を踏襲していると下降する局面。
売上は確保できているが利益が消滅する局面。
そんな状況に置かれると、【イノベーション】という単語で表現されるようになります。

イノベーションとは、
新機軸
であり
新しい切り口
新しい見せ方
を創造することです。

ただ、イノベーションを起こせと伝えても具体化できるわけではありません。

具体化をイメージできる表現が求められるのです。
そこでひとつの例をあげておきます。


馬車を何十台つないつないでも、機関車にはならない
シュンペーター

という表現があるのです。
イノベーションは、既存にある部品や商品を結合しても到達しない領域。
足し算の領域ではないことが、この表現から理解できます。

足し算ではなく掛け算の領域なのです。
掛け合わせると、数倍、数十倍にまで到達させるのがイノベーション。

この表現ならば、その深さで考えてほしい、と聞いた側が理解できるようになります。

蒸気機関車馬力

馬力とは馬一頭が発揮する仕事率のこと。
日本では1馬力を1PSと表現しています。

蒸気機関車の馬力はD52機関車で1,950PSでした。
確かに馬車を何十台つないでも約2,000馬力にはなりません。
計算上は1,000台以上をつなぐ必要があります。

そう考えると蒸気機関の発明はイノベーションであり世界を変えてしまいました。

大型蒸気機関の実物は、トヨタ産業技術記念館で見ることができます。https://www.tcmit.org/exhibition/jyoki/

直径5メートル近くあるシリンダーの蒸気機関。
動いているのを直接見ると、大きさに驚かれるかもしれません。

https://www.tcmit.org/exhibition/jyoki/

動力の進化

動力の進化は馬から蒸気機関で終わったわけではなく、その後も続いています。

馬力→蒸気機関→内燃機関→モーター

と変わりつつあります。
小型高出力という流れを踏襲しているのがわかります。
他にも、核融合なども今後は視野に入ってくるでしょう。

まとめ

動力を振り返りながらイノベーションを考えてみましたが、どれも飛躍するときは画期的な技術が生み出されています。

では、どうすればイノベーションが起こせるのか。
『ノーストッパー&開発の熱量』
がカギになるでしょう。

イノベーションを考えるときには、
・そんなことできない、と絶対に思わないこと
・絶対に自分が開発する(発明する)という意思をもつこと

が不可欠だと感じています。

では、どこでイノベーションが発生するのか。
企業の場合、大企業からイノベーションが発生するのでしょうか。

そうではありません。
イノベーションは中小企業から発生します。
採算度外視で開発する熱狂的な人がいるからです。
大手企業では、開発にも損益を求めてしまいます。
期限を設けてしまいます。
イノベーションでは、時間も無限大にする必要があると思います。
どれだけ時間をかけてもいい。
そこからイノベーションが生まれるのではないでしょうか。