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~経営には優先順位がある~経営コンサルタント藤原毅芳執筆
ポイントをはずしてしまう
「どうしてポイントを外してしまうのか」
「そこじゃないのに」
「忙しくしているが経営が安定しない」
「わかっていないのか」
経営にはツボがあると言われています。
この経営のツボは何か?ということを考えてみたいと
思います。
中小企業の経営課題
中小企業の経営課題には何があるのか。
いくつかのデータを見ながら確認していきます。
【中小企業の認識する経営課題】
- 営業力・販売力の強化
- 人材の確保・育成
- 販売価格の引き下げ、コストダウン
- 財務体質の強化(借入金返済等)
- 技術・研究開発の強化
- 新商品・サービスの開発、新事業立ち上げ
- 自社ブランドの育成・強化
- 海外事業展開
- 供給能力の拡充(設備増強等)
- 既存事業の絞り込み
- 資金調達方法の多様化
「中小企業の経営課題を解決するための事業創造に関する一考察」より
この調査ではダントツで「営業力・販売力の強化」を経営課題として
取り上げる経営者が多い。
これは、目先の売上を確保したいという要望と将来の売上減少が
予測される業界では将来の売上安定のために緊急度が比較的高い
課題だと思います。
経営課題に向き合わない
経営課題は上記のような内容であることは経営者の全員が
感じていると思います。
しかし、経営課題に向き合っている経営者がどの程度
いるのでしょうか。
というのも経営課題はどこから手をつけてもいい、という
わけにはいきません。
経営課題には優先順位がある
そう、経営課題には取り組むべき優先順位が明確に
あるのです。
これを見誤ると経営に失敗します。
売上・粗利確保が最優先の会社が他の課題解決に邁進しても
売上・粗利確保という課題は解決されません。
解決への道のりは遠いまま。
厳しい言い方ですが、一生懸命に経営しても最優先課題から
目をそらしていることになるのです。
最優先の経営課題に向き合え
最優先の経営課題は経営者にとっても気が重い内容。
ときには見たくない内容かもしれません。
そんな目をそらしたくなる内容ほど経営にとっては
重要な課題であることが多い。
現実を直視し解決へと導くのが経営者の役割なのです。
課題をすり替えるな
経営課題の優先順位について考えてほしい理由は
課題解決の順番を間違うと最優先課題が取り残され
経営のピンチになるからです。
これが「課題のすり替え」と呼ばれています。
自分がわかる課題、答えの見えている課題、得意とする分野の
課題から懸命に取り組んでしまう。
課題を解決するという行為としてはまちがっていない。
だが経営が大きく改善されることはない。
まとめ
再度、冒頭の経営課題を眺めてほしい。
この中から優先順位をつけてみてください。
そのとき、注意することは
「解決できるできないを問わない」
ということ。
いま会社にとって最優先に取り組むべきことを
冷静に見つめる。
ここがポイントです。
自分ができる範囲から課題解決に取り組むと失敗確率を
高めるだけ。
その点を自覚することです。