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~経営には優先順位がある~経営コンサルタント藤原毅芳執筆
2025年の崖
経済産業省が出したレポート「DXレポート」に書かれた
2025年の崖が業界では話題になっているようです。
骨子は日本がデジタルトランスフォーメーション(DX)が
進まなければ「最大12兆円の経済損失が出る」という予測。
基幹システム老朽化に警鐘を鳴らしている内容なのです。
そのタイミングが2025年に来るであろう、と予測しています。
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https://www.meti.go.jp/shingikai/mono_info_service/digital_transformation/pdf/20180907_01.pdf
デジタルトランスフォーメーション(DX)とは
デジタルトランスフォーメーション(Digital transformation)とは
erik stolterman氏が提唱。(2004年)
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Erik Stolterman氏:著書
https://www.amazon.com/Erik-Stolterman/e/B01N02HVTR/ref=dp_byline_cont_book_2
「IT化が進むことで生活がよりよい方向に変化すること」
という意味。
企業では基幹システムの導入などが進められて来ました。
現在、経営におけるデジタルトランスフォーメーションとは
- 「デジタルテクノロジーによって経営を進化させる」
- 「デジタルテクノロジーによって経営の優位性を構築する(再構築する)」
という意味で使われています。
具体的に何をすればいいのか、どうするのかを考えていきます。
経営のデジタル化とは
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単なる紙書類を電子化するだけではない
「紙をなくす」
ここからデジタル化はスタートします。
まだ100%デジタル化している企業はありませんが
年々デジタル化率は上がっていると感じます。
個人レベルで見ても「手帳」のデジタル化はこの数年で
大きく普及するでしょう。
企業も経理総務部分は一気にデジタルへと進むことに
なります。
先日も「注文書、請求書、領収書等について紙である
必要が感じない」、という意見を耳にしました。
これもあと数年のことでしょう。
ただ紙をデジタル化するだけで経営の優位性が上がるわけでは
ありません。
生産性は上がりますがコストが若干下がるだけ。
大きな経営の飛躍にはつながらないのです。
ではデジタルトランスフォーメーションによって経営を飛躍させる
には何がしたらいいのでしょうか。
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アウトプットされていない内容ほどデジタル化
いわゆる暗黙知と呼ばれるスキル、ノウハウ、情報が企業には
必ずといっていいほど存在しています。
形式知と呼ばれるスキル、ノウハウはすでにマニュアル化されていたり
ノウハウ化されて継承されるようになっています。
しかし暗黙知と呼ばれるスキル、ノウハウ、情報はスタッフの
頭の中に入っておりアウトプットされていません。
このアウトプットされていないスキル、ノウハウ、情報を
デジタル化することが今後のカギになるのです。
というのもここは宝の山。
利益がうまれる源泉だからです。
アウトプットを行い、デジタル化されるとそこから新たな
経営戦略がうまれるということ。
今までの集客方法が変わってしまった事例があります。
広告宣伝型からセミナー型へ転換したのです。
これも新たな優位性を見つけることができたからこそ
可能になりました。
まとめ
このようにデジタルトランスフォーメーションを単なる
デジタル化ととらえず、一歩進んだ「経営の優位性をつくる」こと
だと認識すべき。
そうしなければデジタル化への投資金額と結果が釣り合いません。
大きな投資ほどリターンも求めるべきです。
かならずしも結果が出ないときもあるとは思いますが経営では
狙うべきは狙う。
フルスイングすることです。