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~経営には優先順位がある~経営コンサルタント藤原毅芳執筆
営業の視点
「営業の仕事には視点のちがいがある」
そう感じる場面があります。
視点といってもピンとこないかもしれません。
しかし、
視点のちがいが成績の差に直結。
大きな差になっています。
その点を敏感に感じてほしいし、理解しておいてほしい。
そうでなければ成長が止まります。
がんばったところで成績が伸び悩む。
そうなってしまうのです。
気がついていないかもしれませんが伸び悩みには理由があります。
根拠がかならず存在しているのです。
いまから気がついて理解が深まれば、ここから一気に成長が
加速します。
今回はそうなるための営業の視点を解説していきます。
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売るという視点
営業の仕事は売ること。
だから「売らなければならない」という視点。
ここに焦点を合わそうとしている営業パーソン。
実に多い。
売るために
・必死に説明する
・話し倒す
・他社批判をする
・早口で話してしまう
・マシンガントークに酔う
といった特徴が目につきます。
メリットの連発、メリットのゴリ押しという印象。
この商品がいかに良いのか、を連発するタイプです。
このような営業パーソンは売れるときもありますが成績が
安定することがありません。
売れないときはサッパリ売れません。
最近は、この手の営業スタイルはよっぽど商品力がなければ
成立しないと考えています。
なので、売らなければならないという視点で売れるときは
ある意味、商品力で売れているかもしれないと考えることも必要。
売るという視点は時代とともに減少傾向にあることを自覚することです。
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買っていただくという視点
売るという視点の逆は「買っていただく」という視点。
顧客視点という言葉もありますが、ここではあくまでも
「買っていただく」という部分にフォーカスします。
というのも、売るという視点が強い人に「顧客視点」を求めても
想像がつかない。
あまりにもかけ離れているからです。
そこで顧客視点の一歩手間にある「買っていただく」という視点で
考えるとわかりやすい。
買っていただくということを考えれば、顧客が買うときには
いくつかの障壁があることに気がつきます。
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欲しいという動機
最初の障壁は顧客が商品を買いたくなるという動機です。
買いたい、という気持ちになる前に商品説明を聞くのは
単なる苦痛です。
買っていただくには、まずは買いたい気持ちになってもらうこと。
もしくは問題解決型の商品なら、問題を顕在化させることです。
この部分、「売る視点」しか持たない営業パーソンは欠落している。
誰にでも「売るため」に説明しがち。
ここが売る視点では到達できない地点なのです。
乗り越える障壁
買いたい気持ちになったあとにもまだ障壁が待ち構えています。
たとえば
・商品不安
・会社不安
・資金的不安
・時期的不安
といった障壁。
これも説得するのではなく、共感をベースに解決していきます。
不安なことに一旦共感すること。
受け止めることです。
そこが買っていただく視点。
買っていただくために何を一緒に乗り越えるのか。
そこに尽きると思います。
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まとめ
こうして見ると営業の視点「売る」「買っていただく」のちがいで
成果がちがうことが理解できると思います。
買っていただく、という視点を増やすことで営業側の選択肢が増え
顧客対応の幅が広がります。
営業の仕事はむずかしくありません。
買っていただける顧客に話しをするだけです。
数打てば当たる、という手法はムダそのもの。
そんな考えでは生産性は上がりません。
ツールも揃ってきましたし、働く時間にも上限ができました。
そうなると生産性が高い人が「カッコいい」ということに
なるだけです。
そのためにも買っていただく視点を身につけることです。