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~経営には優先順位がある~経営コンサルタント藤原毅芳執筆
許容範囲でビジネスを考えてみる
「許容範囲」という言葉からビジネスを考えてみたい。
なぜか。
ビジネスは最終的にはヒト対ヒトで成立している。
そのヒトの行動が複数の指標や感情、思いつきで決定されています。
そんな中で「これくらいならいいかな」と感じる許容範囲で決めていることが
かなりあると実感したからです。
「この価格なら買ってもいいかな」
「この程度の難易度なら取り組んでもいいかな」
といった指標のことです。
そんなことを考えながら決定決断したことは身に覚えがあるのでは
ないでしょうか。
この感覚を理解しながらビジネスを組み立てていく。
そうすればスムーズにすべてが流れていくはず。
なのでビジネスの場面別に振り返ってみたいと思います。
難易度許容範囲
仕事の依頼をされたとき、その瞬間、なにを考えますか?
人によっては「難易度」「難しさ」を判断していませんか。
「この程度の難しさならできるかも」
「全然ムリ、手に負えない」
といった判断のことです。
とくに過去の経験を振り返って取り組んだことがないことは
「難易度高い」となり自分の許容範囲を超えていると瞬時に判断します。
難易度許容範囲は反射神経のように瞬時に判断されておりヒトの危機管理能力
の高さをここでは感じます。
となると仕事を依頼する側は相手側の難易度許容範囲を確認してから
仕事を依頼する方がいい。
そうすれば依頼のミスマッチは減少します。
スタッフの成長を促すときには、この難易度許容範囲の少し上を狙って
仕事を発注することです。
背伸びしたところに取り組むことで難易度許容範囲が広がり成長する
ことになるからです。
スピード許容範囲
次はスピード許容範囲。
ビジネスは締切との戦い。
締切に終われることのほうが多いくらい。
そのため時間、期間、速さについて許容範囲を明確にしている人がいます。
「これ、まとめておいて」
「いつまでにですか?」
「あしたまでに、、、できれば」
「あした!・・・・できません」
と締切までの期間が限定されるほどNOの判断をする行為。
こんな経験をしたこと、こんな返答を反射的にしてしまったことが
あるのでは。
このようなスピード許容範囲は許容量が少ない人のほうが多いと予測して
います。
時間がないからできない、と言えるからです。
ただ、仕事は常に一定のスピードでは動きません。
ゆっくりとした時間の流れのときもあれば、フルスピードのときも
あるものです。
スピード許容範囲を広げ最高速度を上げておくとビジネスの対応力が
変化します。
まわりがムリだと感じる仕事もこなすことができる。
より一層成長していきます。
時間が限られている中でビジネスを成し遂げることは当たり前のこと。
スピード許容量を広げることは普通のこととしたいです。
価格許容範囲
次は価格について。
価格設定をするときに考えるべき「価格許容範囲」についてです。
商品・サービスを市場に投入するとき、どこまでの価格なら受け入れ
られるのか。
頭を悩ませます。
そんなとき価格の許容範囲という視点で考えてみるのです。
というのは、ヒトの価格許容範囲というのがジャンル、分野ごとに
差があるのです。
「なぜか高く感じる」というジャンル、分野が存在しているからです。
たとえばインクジェットプリンターの交換インク。
交換インクで収益をあげているのはわかりますが「高い」と感じます。
その点をメーカー側も理解しており大容量インク内蔵型のプリンターも
発売されるようになりました。
これは価格許容範囲事例としてはわかりやすいと思います。
ある一定金額以上に上げると顧客が「高い」と感じる境界線。
これを見極めていく作業が価格許容範囲を考えることだと言えます。
まとめ
こうして許容範囲という視点で考えるとビジネスのオリジナル解を
見つけやすいことに気がつきます。
ヒトには様々な面で許容範囲を設けており、その範囲を超えてしまうと
拒絶します。
もしくは、許容範囲内で収まればOKをすぐに出します。
こうした行動基準を許容範囲という地点から見渡せば次の行動が
予測できるというもの。
ビジネスの中で活かして広げていきたい視点のひとつです。