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~経営には優先順位がある~経営コンサルタント藤原毅芳執筆
本屋が減っています
「あっ、あそこの本屋がなくなっている」
と、この1ヶ月で見つけた、気がついたのが3箇所。
たまたまですが、書店の減少を実感します。
現状はどうなっているのでしょうか。
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店舗数は減少しているが
店舗数は減少し続けています。
しかし、1店舗あたりの店舗面積(平均坪数)は拡大。
小型店舗を閉鎖し、大型店舗へ集約するという考え方で
戦略が進められています。
これは百貨店などの小売店も同様。
古い店舗を閉鎖して大型店を出店し、店舗数が変わらない百貨店も
あります。
ただ、こうした大型店舗へと移行できるのは複数店舗を経営している
書店のみ。
小型店舗しか経営していない書店はどうすればいいのでしょうか。
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他業界とコラボ
店舗の一部分をコンビニエンスストア、ドラッグストア、
またはカフェへ併設へと移行する書店があります。
これは書店の売り場面積を圧縮し、空いた店舗スペースに
異業種を展開するコラボレーションです。
賃貸料を稼ぐために異業種を展開する形とも言えます。
専門店になる
ある分野に特化した書店になるのもひとつの方法です。
専門書を扱う書店。
他に同じような店がない場合のみ存続が可能。
しかし、扱っている分野がデジタルへと移行した瞬間に
消滅します。
リスクの高い選択です。
神保町ではそうした分野を特化した書店がありましたが
趣味の分野で特化した書店は見当たらなくなりました。
成り立たなくなっています。
目利きができる書店
読書は本選びが最大の難関。
目利きができる人に選んでもらいたいという欲求は強い。
「どんな本を読んだらいいですか。教えて下さい」
とわたしもよく聞かれます。
そうした目利き、選書サービスをしている書店が北海道に
あります。
いわた書店の「一万円選書」です。
http://iwatasyoten.my.coocan.jp/99_blank001.html
カルテを記入して送付すると1万円分の書籍を選んで送って
もらえるサービスです。
人気で待ちが出ているようです。
テレビで取り上げられたこともあり、全国から注文が入ってくる書店。
エリアに縛られず、全国を相手に書店ビジネスが成立することを
実証してくれています。
インタビュー記事→ https://bit.ly/2K2uTmp
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まとめ
縮小する業界は「生き残り戦略」が問われます。
ただ、生き残りはマイナス面だけではないことを知っておいてほしいと
思います。
必ずどこかで「残存者利益」が発生するからです。
ビジネスはあくまでも需要と供給です。
そのバランスが保てれば経営も継続するわけです。
需要と供給がバランスよく成立するまでは過渡期。
その過渡期をどう過ごすのかが生き残り戦略というわけです。
事例で示しましたが成功している事例はあります。
1店舗が成功しているのであれば可能性はあります。
自分たちに応用もできるということ。
その点を考えながら経営を進めていきたい。
そう感じます。