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~経営には優先順位がある~経営コンサルタント藤原毅芳執筆
本当に失速なのか
「◯◯が失速」という記事が目につくようになりました。
飲食業界はわかりやすい。
- いきなりステーキ
- 鳥貴族
- 串カツ田中
が失速という表現をされています。
丸亀製麺も失速まではいかなくても停滞気味。
丸亀製麺にUSJを立て直したマーケッターが関わるようになったと
メディアで取り上げるまでになっています。
こうした現象はどのように解釈すればいいのでしょうか?
単に景気が後退している?
と考えるのか、
ほかの要因があるのか?
その点を考えてみたいと思います。
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右肩上がり
◯◯は右肩上がり、絶好調、とメディアが取り上げていた企業が一転すると
途端に「失速」という表現をされてしまいます。
経営者にとっては厳しい現実です。
結果がすべて、ということを実感します。
業績はトータル数字で判断されてしまいます。
ただトータル数字が経営の状況を正確に表しているとは限りません。
というのも、店舗型ビジネスはトータルの売り上げを増やすには
店舗数を増やすだけでいいからです。
そこで指標の1つになるのが既存店舗1店舗あたりの推移です。
売り上げ推移であったり、顧客数推移です。
既存店の状況が現時点での成績表。
顧客がダイレクトに表現した数値になるのです。
既存店で顧客数が減少していれば「飽きられている」可能性が高い。
ある飲食店の経営者は「すでに飽きられている」と公言しているのを
見たことがあります。
社内向けに危機感を持たせるためにメディアを使ったと解釈していますが
自分たちのビジネスを「飽きられている」と認識できる経営者の客観性を
個人的には評価できると感じました。
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後退かはわからない
飲食店の失速は消費行動の変化だと捉えていいのですが、景気後退かは
まだわかりません。
小売店の販売額など他の統計データをもとに判断したいところです。
特にこの8月の結果は今後に大きく左右するでしょう。
分岐点になるかもしれません。
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12〜14ヶ月後にリセッション
話は変わりますが、リセッションの話題も取り上げておきます。
米国デューク大学のキャンベル・ハーベイ(campbell harvey)氏の
論説によると今から12ヶ月〜18ヶ月以内にリセッション(景気後退)が
起こると予想しています。
https://www.fuqua.duke.edu/duke-fuqua-insights/harvey-yield-curve-2019
2021年3月までにリセッションが起こる、ということです。
これは、イールドカーブ(利回り曲線)が長短金利逆転すると
その後、12ヶ月〜18ヶ月以内にリセッションが発生するという
法則を元に説明されています。
この説は周知の事実で大企業では織り込み済みになっていますので
経営者、財務担当者はリセッションが発生することを前提に準備を
しておくことだと感じます。
まとめ
すべての企業が右肩上がりという期間が終わり、ところどころ
失速、減少という記事が増えています。
右肩上がりが踊り場に来て、今後現状維持なのか下がっていくのか
というタイミングに来ています。
ということは、半歩先を見越して手を打っておくことでしょう。
中には大きな手を仕込んでいる企業もあります。
そこが1年後の差になるということ。
楽しみながら戦略を立てていきたいところです。