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~経営には優先順位がある~経営コンサルタント藤原毅芳執筆

ときどき大きく変化する業界

お酒の消費は数年ごとに流行りが変わります。
大幅に変わってしまいます。
時には激変するときもありマーケットの気まぐれを
感じます。

たとえばこの数年を振り返ると「ハイボール」の躍進が
目立っています。
2008年がウィスキーの消費量の底になり2009年から
上昇が続いています。
https://www.suntory.co.jp/news/2012/11404.html
ゆるやかですがV字回復している状況です。

最近の特徴はどのような状況なのでしょうか。

酒類の課税数量

2018年は清涼飲料水とともに酒類が伸びました。
「酒離れ」は本当なのか?という疑問も投げかけられています。

具体的にどの酒類が変化しているのか見てみます。

国内製造分の酒類の課税数量の推移
国内製造分の酒類の課税数量の推移

上記データ(グラフ)からわかることは
・チューハイなどのリキュール類の増加(1.8倍)
・カクテル材料のスピリッツ類は3.6倍の増加
・ウィスキー類は2.3倍の増加(ハイボール効果)
となっています。

全体でも3年ぶりにo.3%の微増となっており、お酒離れは
食い止められたようです。

それにしてもカクテルが増えているのが目につきます。
チューハイなどはアルコール度数の強い商品が好調に
売れているので伸びたのでしょう。

まわりでもチューハイの度数強めは「おすすめ」だと言われた
ことが何回かあります。
まわりからすすめられている場合には全体でも増えていることが
あるのでこうしたデータの確認は必須です。

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photo by takeyoshi fujiwara

個人的な好みは横に置いておいて

統計データを振り返るときは、自分の個人的な好みは
横に置いておくことになります。

個人的にはウィスキー好きですが、以前のような勢いは
なくなったと感じます。
いわゆる定着し定番にまでのぼりつめた感じがします。

そこに目新しさでチューハイ類とカクテルが出てきて
いるのでしょう。

カクテルについては2次会、3次会の増加が背景にあるのでは
ないでしょうか。
2次会、3次会の回数が増える度に消費量が増えるという現象です。

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photo by takeyoshi fujiwara

まとめ

お酒は酒税の関係で正確なデータがつかみやすい。
そのため細かい動きまで把握できるという利点もあります。

そのためか細かい動きを見ると3年程度で周期的に流行りの
お酒が出てくることがわかります。
やはり新しいものを試したい、という気持ちが大きく、また
飽きてしまうという人間の性質が表に出やすいのでしょう。