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~経営には優先順位がある~経営コンサルタント藤原毅芳執筆

広がるダイナミックプライシング

時間とともに価格が変わっていく(変動する)価格体系を
・ダイナミックプライシング
と呼んでいます。

Webで購入する場合は、このダイナミックプライシングが
当たり前のようになってきました。
Web以外でも、テーマパークの入場料やJリーグなどの
スポーツ観戦料が変動制になったということが今年の
話題でした。

これがさらに進みます。
今回は、ダイナミックプライシングがどこに広がるのかを見ていきます。

どこに広がるのか

今度はリアル店舗にダイナミックプライシングが
普及していきます。
店頭で購入する商品が時間ごとに変化するようになるのです。
日によって価格が変わるのではなく、時間ごとで変化する。
そんなことが実現されようとしているのです。

電子棚札導入

たとえば小売業。
価格表示は商品棚に設置されている価格カードがあります。
これを「棚札」と呼んでいますが、これからは【電子棚札】
が導入されはじめたのです。

導入した小売業は家電量販店。
Web通販との競争が激しいため、Webの価格をリサーチしながら
店頭の価格も随時変動させることを目的としています。

たとえば急激に店頭での販売が落ち込んだ商品の原因が価格の
場合は、即座に価格を低くすることで販売量を確保できるように
なるのです。
価格設定による機会損失を防ぐ役割があります。

この場合はまた「最安値」を店頭でも狙うことができるのが特徴。
店頭はWebで購入するより高い、というイメージが払拭できます。

また逆もあります。
在庫が限られる場合は、価格を上げて(値引率を低くして)在庫を
確保することも可能です。
これはリサイクルショップで行われている手法のひとつです。

価格を変動させるということは、そこにノウハウを詰め込むことが
できるので、今後は企業の業績はダイナミックプライシングの
運用によって決まる部分も増加するでしょう。

店舗

価格だけではない表示内容

電子棚札には価格だけが表示されるわけではありません。
ほかには
・商品説明
・在個数
・口コミ
を表示させることが可能です。

ということは、店頭でも顧客に情報提供する量を一気に増やすことが
可能です。

おもしろいことが起こりそうですね。
店頭でどのような情報を出していくのか。
そこに大きなチャンスがあると感じます。

まとめ

こうしてみると、ダイナミックプライシングはすべての価格に
導入されていくのではないでしょうか。

そのため安く購入するための行動自体がエンターテイメントに
なる可能性もあります。

ショッピングという経済行動も変容するのではないでしょうか。
楽しみな領域です。