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~経営には優先順位がある~経営コンサルタント藤原毅芳執筆
下方修正1兆円規模
インパクトのある記事が出ていました。
2020年3月期の業績下方修正について。
製造業125社が下方修正・・・業績下方修正額は9393億円と・・・1兆円に迫る。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO51758770S9A101C1MM8000/?n_cid=NMAIL006_20191103_K
といった内容です。
7年ぶりの水準だそうです。
業界的には停滞・減速の兆候が見受けられます。
すぐに後退するわけではありませんが、計画数字が達成しない
状況が出ていることは冷静に受け止める必要がありそうです。
こんなときの営業スタイルとは
こんな局面で営業スタッフがいる企業はどうすればいいのでしょうか。
営業スタイルについて取り上げます。
いわゆる提案営業
パイ(市場・マーケット)が縮小するときは、競争が
激しくなります。
今まで流れてきた注文が止まります。
ここで試されるのは、営業スタッフの実力。
単なる御用聞き営業スタイルでは限界があります。
商品説明ができる、サービス説明ができる、見積もりができるという
能力だけでは通用しない領域が広がっていくでしょう。
そんなときに、「提案営業」を、と社内で呼びかけが行われます。
これ、具体的には何をどのように提案すればいいのでしょうか。
今回は、営業部署だけで考える提案営業だけでなく、経営層を
巻き込んだビジネスモデルを拡張する視点から提案営業を
考えてみます。
提案営業とは
商品説明だけ、サービス説明だけ、見積もりだけの営業スタイルを
「PR営業(ピーアール営業)」と呼んでいます。
それと比較して提案営業とは、
「顧客にメリット(利益)をもたらす営業スタイル」
と定義されます。
ただメリットをもたらすといっても内容には差があります。
営業スタッフが考えられる(決済できる)範囲は限られます。
そのため、「これからは提案営業を考えて行動しなさい」と
言われても、今までとほとんど変化のない営業を続けている
こともあります。
そのような変化なしという提案営業を防ぐという視点で
次のことを考えてみました。
商品販売だけでなくサービス(メンテ・保証)を提案
提案営業をするには、お客様の課題を解決する提案を
することになりますが、今までもそのような課題解決提案は
していることがあります。
そうなるとそれ以上提案することはない、という状況に
営業スタッフは感じます。
そうした閉塞感があるときは、商品・サービスの枠を広げて
あげる必要があるのです。
たとえば、商品販売だけをしている場合。
商品を売れと言われても限界が出てくるでしょう。
そんなときは、商品の
・メンテナンス
・保証
といったサービスを新たに追加して、提案できる内容を
拡張するのです。
そうすれば、提案営業に対して「難しい」と感じることは
減少するはずです。
請け負う範囲を広げる
請け負いで仕事をしている場合も同様です。
請け負う内容の幅を広げることです。
そのときに、設備投資が必要かもしれません。
それは経営層しか決済できませんので、判断が必要になるのです。
また人員計画、リスク拡大という課題も社内で出てくるでしょう。
これは営業現場では解決できないことなので経営層が一緒になって
請け負いを広げることに対してミーティングをして決めていくことです。
新商材を投入する
既存商品の販売に限界が見えるのなら、新商品投入もひとつの
方法です。
新商品は100%新しい必要はありません。
リニューアルでもいいのです。
少しバージョンアップした商品でも構いません。
とにかく「新商品」という言葉を営業スタッフの口から言えるように
することがここではポイントです。
まとめ
こうして提案営業について考えてみると、営業の現場だけで
解決できないことだと感じます。
現場には顧客の姿という真実がありますが、解決するには
難易度が上がっているので、現場サイドの決済だけでは
追いつきません。
そこはスピードよく、経営層が入り込んで一緒になって提案内容を
決めていくとスピード経営へと導かれます。
来年、再来年はそんな年になるのでしょう。
今から徐々にスピードアップしたいところです。