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~経営には優先順位がある~経営コンサルタント藤原毅芳執筆

切り替えられてしまった

毎年のことですが、
「お客様からの注文が急に止まりました」
「あるお客様の売上が急激に減らされます」
という報告があります。

金額にして年間
・数千万円
・数億円
というレベルで一気に減少します。

最近は「コスト削減」を気にする経営者が増え、こうした
事態になっている企業もあるのではないでしょうか。

これをいつ気がつくのか?
お客様から言われてからはじめて気がつくケース。
もしくは、兆候を事前に見つける場合と2通りあります。

また、挽回するために何をしたらいいのかがカギです。
今回は、その点を詳細に見ていきたいと思います。

切り替えられるということは

切り替えられるということは、厳しい言い方をすれば
他社と同じ程度の商品・サービスを提供していたに
すぎません。

もともと差別化、優位性をもたせることは容易では
ありません。

ですから、切り替えられるということは日常のことだと
思っている方が無難です。
常に発生する事態であり、運がわるいといったことでは
ないということです。

もともと兆候があった

では、切り替えられるまでには兆候はあったのでしょうか。
気がつくことはできるのでしょうか。

通常だと、お客様に兆候があるはずです。
現場の担当者間では小さなやりとりがあったはずなのです。
「金額(見積もり)どうにかならないかな?」
と軽い感じで相談があるもの。

それを軽く受け流してしまうと会社として兆候に気がつく
ことはありません。
正式なコスト削減依頼があったり、切り替えの打診が
あるまでまったく気がつかない状況に陥るのです。

お客様には、コスト削減に至るプロセスがあり、思惑があります。
悩まれるお客様もいるでしょう。
まわりにも相談しているかもしれません。
その思惑をキャッチしておくことがここでは重要になってきます。

兆候があったときに何をしておけばよかったのか

お客様が依頼を切り替えるときに考えるのは
スイッチングコスト
です。

切り替えることによって得られる利益の大きさで
判断するのです。

切り替えることで大した利益が得られない場合は切り替えの
決断をしません。
大きな利益を生む場合は、思い切ってリスクを背負いながら
切り替えていくのです。

ただ、コストを下げることに成功しても品質が下がってしまい
失敗するお客様もあります。

そう考えると、切り替えられる兆候があったときにこちら側が
やっておくことは、品質を上げておくこと。
金額に見合う品質・サービスを向上させておくことです。

最終手段が値下げであり、最初に行うことではありません。
中には、値下げをせず、切り替えられることもあります。
しかし、他社の品質があまりにもひどく、時間をかけて
戻ってくるケースも見たことがあります。

あくまでも価格と品質は相関関係があるということです。

まとめ

価格についていつも感じることは、お客様は世界中の企業から
仕入(購入)することができるということです。
お客様は自由なのです。
自分たちが選ばれるかどうかは、実力だと判断すべき。
価格と品質が他社と比較してどのレベルなのか。
ただそれだけです。

お客様は見つけられる企業の範囲から見つけて選んでいくだけ。
しかも、最近は仕入(購入)についてアシストする企業サービスが
出ています。
そうなると、お客様のほうが情報を持っている立場にかわります。
優位性がお客様の方にあることが前提なのです。
そんな中でも選んでいただけるようにレベルアップすることが
求められているということです。