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~経営には優先順位がある~経営コンサルタント藤原毅芳執筆
ボタンの掛け違い
ボタンの掛け違い。
部署をまたいで仕事するときに発生しやすい。
これをコミュニケーション不足と呼んでいます。
しかし、何のコミュニケーション不足なのでしょうか。
本当にコミュニケーション不足なのでしょうか。
個人的には「コミュニケーション」という言葉を
使って説明すれば解決した感じになるのに抵抗があります。
そんな部分を事例をもとに話してみたいと思います。
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緊急対応が発生したのに
緊急対応の仕事が発生。
担当者は他部署に緊急対応の依頼をした。
しかし、
「それは対応できるのかわかりません」
と返事が。
依頼した担当者はイラッとしてしまい
自分からシャッターを下ろしてしまいました。
こじれてしまったのです。
これ、説明不足だったのでしょうか。
コミュニケーション不足だったのでしょうか。
一方はスピードを求め、もう一方は
「すぐ対応してくれない」
「即対応への努力が足りない」
と担当者は感じたようです。
しかし、依頼した他部署の人には伝わらなかった。
依頼された他部署に人は
「正確に対応してほしい」
と感じたようです。
状況が不明瞭な情報だったので、「正確には対応できない」と
返答したつもりなのです。
要するに、担当者は
・スピード対応
を求めたのに、依頼された方は
・正確に対応すること
と求められたと勘違いしたのです。
ここがボタンの掛け違い。
価値観の違いが掛け違いになってしまったのです。
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仕事は価値観のすり合わせ
仕事は依頼すればやってくれる状況には最初は
なりません。
他部署に依頼するときは、思ったとおりのことを
やってくれないものです。
これは、価値観が違うのが原因です。
「スピード命」の人が「正確重視」の人に依頼しても
お互いがすぐに分かり合うことはありません。
実際の現場では、営業担当が技術担当者に依頼する
ケースで発生しやすいです。
営業担当が緊急対応を技術担当にお願いする。
そんなときに、こうした価値観のズレが発生するのです。
対応をお願いするのではなく
今回のケースだと、営業担当の人は緊急対応を
お願いしているのですが、
「スピード対応したい。スピード対応を最優先したい。
そのためには、正確性は後回しにしてもいい」
と伝えておけばよかったのです。
まとめ
ボタンの掛け違いは「価値観のズレ」だと認識しておくと
スムーズに仕事のやりとりが可能になります。
コミュニケーション不足の前に
・お互いの価値観を理解すること
が求められます。
だからこそ、コミュニケーション不足という言葉だけで
片付けてほしくないと考えています。