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~経営には優先順位がある~経営コンサルタント藤原毅芳執筆
訪問ではなく・・・
営業の世界では、訪問をしない型があります。
これを訪問型と対比して
・プッシュ型:訪問営業
・プル型:セミナー営業
と呼んでいます。
プッシュ型を訪問営業とすると、プル型はお客様に来ていただく
形式となります。
お客様に来ていただくには、
・会社に来ていただく
・展示会に来ていただく
・セミナーに来ていただく
という方式があります。
この手法を採用していない会社は今後存続することが
難しくなるのではないかと考えています。
というのも、営業という仕事の生産性を上げるには
プッシュ型営業をしている限り限界があるからです。
しかし、「お客様に来ていただくなんて・・・できない」
という現場の声が根強くあるのではないでしょうか。
これをクリアし、営業さんがお客様を呼び寄せることができる
施策について考えてみたいと思います。
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どの業界にもプル型の営業パーソンはいる
20年以上前から営業の世界を見ていますが、どの業界にも
「お客様に来ていただく」
ことを普通に行っている営業職の人に出会います。
しかし、少数派であることは事実で、全体から見たら
数%しかないのではないでしょうか。
会社単位でプル型営業へと取組でいる会社も同様です。
「そんなこと絶対できない」
と否定的に捉えている経営者やリーダーもいるかと思います。
実際の事例を見ていきましょう。
お客様に来ていただく事例
ある営業の方の場合。
エンドユーザーさんがお客様のため、商談が土日しかできない。
そのため、土日に訪問し、営業をしていたのですが、成績優秀者な
ために土日の時間が限界に達したのです。
そこで考えたそうです。
移動時間→訪問商談→移動時間、のサイクルをどう変化させるのか。
移動手段を変えても時間は短くなりません。
それならば、移動するのをやめてしまえばいいのでは?と
考えたのです。
お客様に来ていただければ、時間を有効に使えて、ムダが
一切ない状態まで効率を上げられるのです。
対応できる顧客数も増やせるのです。
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どうすれば来てもらえるのか
ただ、お客様に来ていただくにはハードルがあります。
お客様自身にメリットがなければ来ていただけないのです。
そこで、お客様が納得する「メリット」があれば来ていただける
ようになると考えたわけです。
たとえば、
「来ていただくと、ゆっくり打合せができる」
「来ていただけると、専門家と打合せができる」
というメリットを伝えられるかどうかなのです。
業界の前例にとらわれない
こうしたプル型営業を考えるときに、
「うちの業界では前例がない」
と考え込んでしまいます。
そんな前例は気にする必要はありません。
プル型営業が成功するか、しないかは、顧客側にメリットがある
提案ができるかにかかっているだけです。
どのようなメリットを打ち出せるか?
そこだけを考えればいいのです。
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まとめ
営業の訪問がすべてムダではありません。
しかし、ムダな訪問は削るほうが効率が上がり
生産性も向上します。
そのときに、訪問を減らすためにと行う施策が
いくつかあります。
今回はその中のひとつ、お客様に来ていただく施策を
取り上げました。
今後は、営業という仕事の効率化が取り上げられる時期が
来るでしょう。
そのときには、考えてほしい施策のひとつだといえます。