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~経営には優先順位がある~経営コンサルタント藤原毅芳執筆
何度言ってもやらないのだが
「彼が何度言ってもやらないんです」
「いつも指示していますが」
「モチベーションの問題です。彼の」
「やらない理由がわかりません」
これ、だれの言葉だと思いますか。
スタッフレベルの愚痴ではありません。
実は、
リーダーが会議で報告している内容です。
不思議ですね。
自分の部署のスタッフが
・動いてくれない
・理解してくれない
・やる気を出してくれない
のを、本人の責任にしています。
それを聞いている周りの人たちは何を思っているのか。
「その原因はリーダーにあるのでは?」
「単にリーダーの実力がないのでは?」
と感じている。
このギャップ、どう表現していいのでしょうか。
リーダー本人は、とても正しい指摘をしています。
正論です。
しかし、結果は出ていない。もしくは、マイナスの
結果やクレームが発生しています。
組織としては機能不全。
肉体だったら大病を患っているのと同じ。
即治療が必要なレベルになっています。
ちなみにこのような発言をされるリーダーは
他人のモチベーションが低いのを指摘されますが
本人のモチベーションや姿勢はもっと低い。
「致し方ないから、やります」
「他にやる人がいないのなら私がやります」
という姿勢。
積極的に発言をしていません。
しかも、自覚がありません。
これも不思議現象のひとつです。
当事者意識が欠けていると言えます。
どの問題にしているのか
こうした組織の問題はヒトにフォーカスすると解決しない。
なぜなら、解決策がそのヒトを取り替えるしかないから。
最終手段では、そのような場面があるかもしれません。
しかし、他のヒトに担当替えになっても同じ現象が発生するので
結局は組織の問題なのです。
なので、この課題は
①個人の問題にするのか
②組織の問題にするのか
が分かれ道。
解決できるかはアプローチの違いなのです。
組織の問題として考える
一発完治させるには、①のヒトの問題にするのではなく
②の組織の問題として解決させる。
それが解決へ最短です。
組織の問題となれば、組織的に解決をする方向しかありません。
たとえば部署ごとの連携が不全になる現象が多々ありますが、
その場合は、物理的に距離を縮めるのが解決へと至る場合があります。
連携不全は単に報告連絡が少ない。報告連絡をしないだけ。
ならば、報告連絡が自然にできるようにしてあげればいい。
1)部署ごとにオフィスが分かれているのなら、ひとつにしてしまう。
2)休憩場所をひとつにする。
3)顔を合わせるミーティングをする。
といった内容で組織的に解決へと導いていくのです。
まとめ
このような事例を出すと、
「わたしのことですが?」
と問合せしてくる方がいますが、今まで当人から
問い合わせをされた経験がありません。
自覚がないヒトは、いつでも他人の事象だと思って
見ているからでしょう。
自分のことかもしれない、とわかる人はレベルが高いのです。
自己認識が高いからです。
自分の姿を理解しているのです。
それがリーダーとして客観的意識が芽生えている証拠。
成長へのシグナルです。