【fjconsultants365日Blog:4,180投稿目】
~経営には優先順位がある~経営コンサルタント藤原毅芳執筆

在庫の山

そろそろ在庫過多が話題になり始めました。
実態より2ヶ月くらい遅い時間差で話題に
なります。

実態が数値になり統計データにあらわれるのに
はやくても1ヶ月かかります。
ニュースなどの話題になるのは2ヶ月後。

それでは経営の判断としては遅い。
実態をいちはやく掴んでおきたいところです。

自動車

自動車の在庫把握に関しては下記のような記事を
5月に書いております。

自動車業界は2019年消費税アップ後から販売不振に
なっており、そこに新型コロナウイルスが重なって
いるので影響が大きい。
在庫の山ができています。

中古車は海外への輸出がストップしているので
その分が国内在庫になっており、中古車価格も
下落
しているのです。

自動車は登録台数が公開されているので比較的
動向がつかみやすい。

しかし、新古車や未登録車が中古市場に数多く
見られるので統計データを鵜呑みにはできません

なので、上記記事のような手動でリサーチし
実感したほうが感覚としてつかみやすいのです。

アパレル

アパレル業界も在庫の山、と報道されています。
ただ注意が必要なのは、もともとアパレル業界は
製造数の半分しか売れていない現状があることです。

下記を御覧ください。

製造数27億着→販売数13億着
であり、売れ残りは焼却処分しています。

報道されているのは、正規価格やセール価格で販売予定
の数が売れていない現状です。

まとめ

不況期へは次のようなプロセスを描きます。

販売不振→在庫過多→価格下落→利益減→不況

在庫過多がすでに発生しているので、価格下落は
避けられません

価格競争に陥ります。

まったく売れないよりは、少しでも販売できた方がいい。
そう考えるので値引き合戦になるわけです。

そうなると、今まで利益が出ていた商品サービスで
利益が出なくなり厳しいステージへ落ち込んでしまいます。

そのため
【値引き合戦に参入する】

【固定費を下げて正価販売だが販売数量を少なくする】
のか、選択に迫られます。

状況によって選択する方向性は変わりますが、値引きで
成功する率は低い。
値引きしても販売数量が増えないからです。

今後、経営ではこうした究極の選択を迫られる機会が増えます。
納得いくまで、考えて、調べて、聞いて、相談して
答えを出していきましょう。