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~経営には優先順位がある~fjコンサルタンツ藤原毅芳執筆

包囲網ができてしまった

15年後に自動車の新車はすべて脱ガ
ソリン車になる。
米国のカリフォルニア州が決定した
内容です。
2035年からカリフォルニア州で販売
される自動車新車は全て排ガスを出
さない車になります。
いわゆるゼロエミッション車。

たった15年で全てが切り替わるこ
とになったのです。

もともと自動車業界ではあと30年
ぐらいかけて排ガス車から電気自
動車などのゼロエミッションへと
緩やかに切り替わるだろうと予測
をしています。

たとえばトヨタ自動車などは部品
メーカーに対し、今後30年間ぐら
いの時間をかけて電気自動車など
に移行すると伝えています。

それがカリフォルニア州では半分
程度まで切り詰められました。

こうしたカリフォルニア州の決定は
他のエリア、他の国へも影響を及ぼ
します。
世界標準になる可能性があるのです。

自動車メーカーにとっては包囲網が
出来上がってしまいました。
予想より早く動いてしまっているの
ではないでしょうか。

マスキー法

カリフォルニア州が自動車に対して
規制をかけるのはこれが初めてでは
ありません。

カリフォルニア州は、1970年に排
ガス規制をかけたマスキー法を制
定しています。

この1970年のマスキー法の規制内
容は世界中の自動車メーカーがク
リアすることができないと言われ
ていました。それほど厳しい内容
だったのです。

当時唯一マスキー法をクリアした
自動車メーカーがあります。
それが日本のホンダです。

歴史は繰り返す

排ガス規制で最先端を走っていた
カリフォルニア州がまたここで先
頭を切って規制をかけてきました。
歴史は繰り返す、といいますかまた
同じことが発生したのです。

15年後までにどれだけ排ガスを出さ
ない車を揃えられるのかが勝負にな
りそうです。

まとめ

自動車産業は研究開発が生命線です。
多額な研究開発費をかけて競争して
います。
開発の方向性を間違うと企業存続も
危ぶまれます。
現在好調な自動車メーカーであって
も10年後もしくは15年後も維持でき
るかどうかは確証がありません。

それもこうした環境の変化に追従す
る研究開発が成し遂げられるかにか
かっています。
シビアな争いが始まったといっても
言い過ぎではありません。

淘汰される自動車メーカーが出てく
るのではないでしょうか。
もしくは吸収合併されるメーカーが
出てくるかもしれません。