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~経営には優先順位がある~fjコンサルタンツ藤原毅芳執筆

価格2割に

新聞社が開催したフォーラムでの講演内容。

「2030年に自動車の価格は現在の5分の1程度になるだろう」

日本電産の永守重信会長兼最高経営責任者(CEO)

自動車の価格が将来下がる。
劇的に下がる。
1割、2割ではない。
半額でもない。
1/5まで下がると予測しています。

根拠

現在の内燃機関の自動車ではなく、電気自動車が想定しています。
電気自動車の方が部品点数が少ない。
ただ、現在は高価な自動車。
400〜500万円が電気自動車の安値ライン。

これが、技術革新でバッテリー価格が下がることを予測しているのです。
どの価格から1/5になるのか詳しくはわかりませんが、現在の電気自動車の価格を元にすると500万円が100万円になる。

現在のコンパクトカーの価格を考えれば実現不可能ではないと感じます。
ただ現在の価格帯から考えるとインパクトがあります。

価格の推移

新技術を用いる商品は初期では高額。
過去の新技術商品を振り返るとわかります。
たとえば、

電卓
ワープロ
パソコン
ビデオデッキ
DVDプレイヤー


などは最初、数百万円の商品であったり、50万円以上の商品しかなかったのです。

これが量産、コストダウン、新素材発明などにより一気に価格が下がる時期が出てくるのです。

その後、手頃な価格帯になった瞬間に普及。
そのとき、ようやく人は商品を認識し始めるのです。

モノ好きが買っている

現在、電気自動車を所有している人はまだ少ない。
マイナーな存在です。
まわりの方から見れば、
モノ好き
と呼ばれているのかもしれません。

この状態が数年続きますが、新素材の開発は非連続で発明されるので時期の予測ができません。

どの自動車メーカーが人々を驚かせるのでしょうか。
今から楽しみです。

まとめ

自動車業界は電気自動車という切り札がありますが、実はまだ普及するポイントが見い出せていません。
電気自動車に限っては、マイクロカーという一人乗り、二人乗りの自動車ジャンルが期待されているからです。

しかし、そのジャンルも普及しているわけでもなく、実証実験で止まっています。
コンパクトカーやセダンの電気自動車も価格と航続距離が内燃機関の自動車より劣っているためメリットがまだ少ない。

どこからブレークスルーするのが期待しながらも推測でしかないのです。
日産リーフは2010年に発売されているので既に10年間が経とうとしています。
そろそろ突破できてもいいのではないでしょうか。
もしくはあと10年かかるのでしょうか。
気になるところです。