【fjconsultants365日Blog:4,336投稿目】
~経営には優先順位がある~fjコンサルタンツ藤原毅芳執筆

すごいな、これ

すごいな、これ」と教えてもらったコンビニのキャンペーン。
ペットボトルコーヒーを買うと、1本無料引換券がプレゼントされる企画。

引換券は、レシートに記載されており別紙クーポンではない。
しかも引き換え期間は、翌週に設定されています。
すぐには引き換えできないようになっています。

このキャンペーン、大盤振る舞いのように感じます。
本当に大盤振る舞いなのでしょうか。
販促企画の構造に焦点を当てて考えてみたいと思います。

販促に利用した

どうして1本無料なのか。
予想すると「在庫が余っているのではないか」と考えてしまいます。
メーカーの状況が状況なだけに苦肉の策として打ち出しているような印象も持ってしまいます。

このような状況の場合、次の打つ手は何になるのでしょうか。
通常だと
・値引き販売
・まとめ買いパック化
が通常のパターン。

今回は、それ以外を選択しています。
「買ったらもう一本」企画です。
インパクトは大きく、話題になります。

ただ、冷静になってよく考えてみれば、1本の値段で2本手に入るので半額になっているだけです。

半額で販売する、という企画を変化させて、「1つ買うと1つもらえる」企画にしているのです。

しかも、販売店のコンビニにもメリットがあります。

再来店を促せる

引き換え期間を翌週にすることで顧客の再来店を促すことができるのです。

単なる値引きだと再来店はありません。
半額セールだと、1回来店し、購入したら終わり。
それだけです。
半額のインパクトはありますが、記憶には残りません。

もう1本企画は、メーカーだけでなく、販売店にもメリットがある企画だったのです。

まとめ

在庫過多が当たり前の光景になってきました。
値引きではインパクトが出なくなっています。
通常だと3割引から顧客の反応があると言われていますが、今後は反応率が下がるでしょう。

といっても半額にしたら反応が急激に増えるとは思えません。
それほどまでに顧客の反応はゆっくりになっているのです。

そんな中、1個買えばもう1個もらえる、という企画は目立ちます。
以前にも、ビジネススーツを買えば2着目千円、といった企画がありましたが、それと構造が似ています。

5割引、半額といった打ち出し方だけでなく、こうした「買ったらもう1個」という企画もこれからは検討すべきでしょう。