fjconsultants Blog:4,714投稿目 fjコンサルタンツ藤原毅芳執筆

ビジネスは社会実装

「社会実装」という表現があります。
日本の高度経済成長も振り返れば電化製品など画期的な商品が社会に実装されることで繁栄しました。

単に製品・サービスを発売、リリースするだけでは実装ではありません。
使う人が増え、継続的に使用される。
それが実装という定義になります。

社会実装成功事例

世の中を変えた製品群。
結果的には社会実装に成功した事例になります。

頭に浮かぶのは携帯電話にはじまり、スマートフォンの社会実装。
人が電話を持ち歩くことになりました。

他に思い浮かぶ社会実装成功事例は、電子マネーとキャッシュレス。
最近はPayPayが普及していますが、Suicaをはじめとする電子マネーはシニアの方も利用するようになりました。
カフェでシニアの方が集まっていると「便利よ、電子マネー。現金使わなくなったの」と得意げに語る声が聞こえてきます。

自動車で移動する人はETCカードは欠かせない。
これも高速道路だけですが実装されました。
店舗での実装はまだなのでこれからの可能性はまだありますが、欠かせないシステムです。

クールビズも提唱されるだけでなく実装されています。
ネクタイを着用する期間が減少。
1年間のうち、1/2しかネクタイは着けていないのではないでしょうか。
ビジネス環境下でここまでクールビズが実装されるとは予想外と感じる世代もあるでしょう。

自動改札

社会実装失敗事例

成功とは逆に、社会実装に失敗した事例も数多くあります。
たとえば、マイナンバーカード。
実装したはずなのに失敗しています。
まだ実装にあきらめていないので今後も実装を目指していくでしょう。

ほかにも、ほとんど見ることもなくなった2000円札も実装失敗事例。

ドローンによる貨物輸送も実証実験ばかりで定期運行で実現したのは現在1ルートのみ。
これもまだ実装されていない段階です。

行政のオンライン化、教育のオンライン化もこれからの実装になります。
教育ではタブレットを配布していますが、実装されるかはわかりません。
道具(ツール)を配っても実装されるとは限らないからです。

まとめ

このように社会実装されているのかという視点で見ると成功失敗が明確にわかります。
実装された場合は意識なく継続的に使っているからです。

ビジネスもリリースするだけでなく顧客に実装されたのかを判断していきたい。
そうでなければ顧客満足や顧客の成功には到達しないからです。
大切なポイントだと感じます。

イノベーションは社会実装で完結する(三菱総合研究所)

https://www.mri.co.jp/knowledge/mreview/202012.html