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~経営には優先順位がある~fjコンサルタンツ藤原毅芳執筆
10月度結果
定点観測している『労働力調査』。
最近は取り上げておりませんでしたが、2020年10月度分が発表されたので確認しておきます。
傾向がおおよそ安定してきたので流れがつかめると感じます。
正規と非正規
正規社員と非正規社員の数はどのように推移しているのか。
双方ともコロナ禍で減っているのではないか、と予想している人もいるでしょう。
しかし、結果は違います。
下記をご覧ください。
上記↑
左側が『正規の職員・従業員数の推移』
右側が『非正規の職員・従業員の推移』
となっています。
正規社員は前年対比で増加しています。
5ヶ月連続増加。
今のところ前年対比で減っておりません。
非正規社員は真逆。
大幅な減少。
前年比で2020年10月度は85万人減。
8ヶ月連続の減少となります。
減らされるのは『雇い止め』になる非正規社員からとなっているのがわかります。
失業率
↓下記表は就業率(左)と完全失業者数(右)と完全失業率(右)になります。
失業率もコロナ禍がスタートしてから右肩上がり。
3.1%まで上昇してきました。
今後はどうなるのか。
予想すると、現在は雇用調整金で失業を防いでいるので、雇用調整金頼みになっている現実があります。
これを社内失業と呼んでおり、実質的な失業者と見なしているケースもあります。
となると、まだ完全失業率は上がっていくのではないでしょうか。
産業別
産業別に就業者数の推移が出ています。↓
2020年10月度は、産業によって差が出ています。
たとえば、前年対比で
・建設業:増加
・製造業:増加
・卸売業・小売業:増加
・宿泊業・飲食サービス業:減少
となっています
この前年対比の増加が10月だけなのか、継続するのかは今後確認が必要なところです。
まとめ
労働力調査については来年2021年の動きが気になります。
これ以上悪化するのか、または若干でも良くなるのか。
労働環境を見ると、良くなる要因は少なく見通しは明るくありません。
今後も定点観測していきます。