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~経営には優先順位がある~fjコンサルタンツ藤原毅芳執筆

どのくらいに

観光・旅行が大幅に減少したのは周知の事実ですが、一体どの程度まで減少したのでしょうか。
出張も減りオンラインで行うようになりました。
県をまたぐ旅行や観光は自粛しています。

昨年2020年では、緊急事態宣言ではストップしましたが、その後GO TOトラベルで復活したような気配もありました。

そうなると年間を通しての結果は予想しづらい。
データから把握した方が良さそうです。

統計データーから

観光の統計データが出てきました。
2020年の統計です。

国内旅行についての消費実態です。
https://www.mlit.go.jp/kankocho/siryou/toukei/shouhidoukou.html

2020年の年間速報は下記資料に出ています。

旅行・観光消費動向調査 2020年年間値(速報)

https://www.mlit.go.jp/common/001386995.pdf

速報値は

日本国内旅行消費額の速報値は前年比55%減少。
21.9兆円→9.9兆円に減りました。
約半減です。

宿泊旅行も日帰り旅行も、ともに半減しています。
宿泊旅行は
・17.2兆円→7.7兆円に
日帰り旅行は
・4.8兆円→2.2兆円に
なっています。

旅行者数

旅行者数も同様に半減しています。
日本国内延べ旅行者数は
・2020年:2.9億人
です。

内訳は
・宿泊旅行:1.6億人
・日帰り旅行:1.3億人
となっています。

平均旅行単価

旅行の平均単価(旅行支出)は
・3.39万円

・宿泊旅行:4.8万円
・日帰り旅行:1.6万円
となっています。

宿泊旅行単価:日帰り旅行単価は
3:1
の割合となっており宿泊の方が3倍の単価になります。

まとめ

市場が半減しているということは、各企業の売り上げは半減どころではない。
好調な企業もあれば、そうでないところも出ているはず。
8割減という旅行関連の企業もあるのではないでしょうか。

東京の高級ホテルがサービスアパートメントを3月から始めます。
いわゆる『安売り』です。
稼働率が8割減〜9割減なので、こうしたサービスを打ち出したのでしょう。
お得感があり話題になっています。
予約も入っているようです。

旅行は移動距離が長いほど満足度が高い。
時間をかけて遠くまで来たことに価値を感じます。
なかなか行くことができない場所ほど大きな価値を感じるのです。
『もう二度と来られないかもしれない』
という気持ちが価値を増大させる。

移動が前提のビジネスなので、移動できない状態では何もできません。
近い場所で宿泊しても、それほど価値は感じない。
近くの観光地に行こうとしないのは、どのエリアでも同じです。
いつでも行くことができる、という感覚がそうさせるのでしょう。

2021年はいつから動きが変わるでしょうか。
注目したいポイントです。