fjconsultants Blog:4,624投稿目 fjコンサルタンツ藤原毅芳執筆
酒類市場縮小の理由
2020年から酒の市場が小さくなっています。
外食の機会が減ったからです。
しかし、家飲みに移っただけだから市場は小さくならないのでは?
と思う人もいるでしょう。
ただ統計データを見る限り市場は縮小傾向です。
理由があるからです。
上記のグラフを見るとわかることがあります。
家庭内酒類代(家飲み)は5千円増加。
しかし、外食飲酒代は1万円の減少。
トータルするとマイナス5千円。
市場としては縮小になるのです。
家飲みだとお酒の量も少なくなる。
安いお酒を飲むようになる。
外食のときとお金の使い方が違うのです。
消費の感覚のちがいだと感じます。
縮小傾向の国内酒類市場
https://www.meti.go.jp/statistics/toppage/report/minikaisetsu/hitokoto_kako/20210906hitokoto.html
将来見通し酒類市場
長期的な視野で酒類市場を見通すと明るい材料はありません。
飲酒習慣のある人が若い世代に少ないからです。
40代、50代、60代は1/4以上が飲酒習慣があります。
しかし、20代では7%、30代では17%しかありません。
年齢が上がれば飲酒習慣が増加するのであれば問題ありませんが、20代の習慣が継続されるようでしたら飲酒習慣の層は減少していくだけです。
飲酒のイメージを変える
飲酒習慣の人を増やすにはきっかけが必要です。
それはイメージ戦略です。
アルコール度数の低いお酒が出てきたのも傾向として明るい話題です。
アルコールを摂取すると《しんどい》というマイナスイメージは大きいのでしょう。
だから低アルコール飲料が出てきたと背景を予想しています。
学生時代から「イッキ飲み禁止」と何度も聞かされていれば、イッキ飲みだけでなく飲酒もマイナスイメージになっているはずです。
まとめ
在宅時間が増えて、食べる量、食べる機会、食べる種類は増えています。
しかし、お酒はどうでしょうか。
お酒の量が増えた人も聞きますが、外食でお酒を飲んでいた人たちは逆にお酒を飲まなくなったりしています。
飲みたくて飲んでいたのではなく、お付き合いで飲んでいたことに気がついてしまったのかもしれません。
人の習慣が変わってしまうと市場が大きく変わってしまいます。
企業によってはビジネスモデル転換を迫られてしまいます。
人の習慣に焦点を当ててビジネスを考えるのも今後は不可欠だと感じます。