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アンゾフ マトリクスで先手を読み取る

fjconsultants Blog:4,713投稿目 fjコンサルタンツ藤原毅芳執筆

アンゾフ博士

イゴール・アンゾフ博士が考案した論理があります。
アンゾフ マトリクス。

とても有益な論理的思考ツール。
企業の成長戦略を考えるときには欠かすことのできない内容です。
自然と頭の中に出てくるまで使い込んでみたいツールのひとつです。

既存市場新規市場
既存製品①既存市場・既存製品②新規市場・既存製品
新規製品③既存市場・新規製品④新規市場・新規製品

2×2マトリクス

考える柱は2つ。
市場と製品。

さらに軸が既存と新規で分かれます。
ようするに、市場には既存市場と新規市場があり、製品にも既存製品と新規製品があるのです。
ビジネスの内容によっては市場を顧客と置き換えるとわかりやすいのかもしれません。

サービスを提供している企業は製品をサービスと読み替えてください。

アンゾフ マトリクス

2つの柱の2つの軸。この4局面を2×2マトリクスにしたのがアンゾフマトリクスです。

①既存市場・既存製品 ②新規市場・既存製品
③既存市場・新規製品 ④新規市場・新規製品

からなっています。

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局面ごとに方向性がちがう

通常は既存ビジネスを①既存市場・既存製品で経営しています。
しかし、そのままでは既存市場も衰退したり既存製品も陳腐化していきます。
永遠にこの①の領域だけで経営が成立することはありません。
①だけで永遠に成立しないという不変の法則があるだけです。

②新規市場・既存製品の領域は通称《新規開拓》と呼ばれます。
既存の製品を新たな市場で展開していく戦略です。
既存製品の新規市場があるならば遠慮なく展開していけばよいでしょう。
しかし、もう新規市場がない場合も業界によっては存在します。
その点は経営の見極めが求められます。
はやい段階で判断が必要となるでしょう。

③の既存市場に新規製品を投入するのは戦略の難易度が下がり、成長戦略としては優先的に考えたい領域です。
なぜなら顧客のことをしってますし、顧客にヒアリングすふことも可能です。
顧客が求めている新規製品を開発できれば必ず売り上げにつながります。
高収益企業を分析するとわかりますが、既存市場に新規製品を投入する能力が優れています。
単に開発能力があるだけでなく、顧客との接点も重要視し、顧客が求める製品を他社より先に出してくるのです。
この③の領域を得意とする企業は永続性の確率が非常に高くなるのがわかるのではないでしょうか。

④の新規市場に新規製品を投入する戦略は確率が低く、マーケットリサーチが不足していると市場サイズが小さかったり、市場がなかったりします。
スタートアップ企業の失敗理由のデータが出ていましたが、市場がなかったという理由が2番目にありました。
新規市場の難易度の高さはある程度想定しておくことだと感じます。

まとめ

経営に携わる方、経営戦略を立てる人はこのアンゾフのマトリックスが自然に頭に浮かぶようにしておきたい。
現在、うちの会社はどこに偏っているのか、依存しているのか。弱いのか。
逆に、どの領域が強いのか。
今後、伸ばすのはどこになるのか。
その点を何度も振り返るためのツールです。

経営の下降局面だけでなく、実は上昇局面においても求められる論理思考です。
どこまで読み通せるのか。
それが経営の差になると感じます。
経営は見通せる距離によって見える世界も違い、打つ手も違います。
遠くまで見通せる人の戦略は理解できない人も多いのは将棋の世界を見ればわかるでしょう。
藤井聡太棋士の打つ手を同じところにいるプロ棋士が驚いているのを見ると、見ている景色が違うのを実感します。
通常なら20手から30手先を読み取るプロの棋士。
藤井聡太棋士は32手から33手を読み取っていると推測されています。
そのため、プロの誰もが思いつかない手を打ってくるのです。
経営の同じようなことが発生していると感じます。