行き詰まりのミーティング
『このほうがお客様は使いやすいのでは』
「そうなのですが・・・技術的には難しいと思います」
『難しいとは、できないということですか』
「できないわけではないですが、完成するとは限りません」
とミーティングの結論が出ないことがあります。ひょっとすると次のミーティングでも同じことを言っているのかもしれません。技術担当の方との打ち合わせはこうした見えない領域で行き詰まることがあるのです。本当にこれでいいのでしょうか。
躊躇しているときに他社が進んでしまったら遅れを取るだけです。その分、売上も収益も下落していきます。
こんな場面をどう打開したらいいのでしょうか。
カリスマ性で
カリスマリーダーがそんな場面を打開した、という成功事例を聞いたことがあるかもしれません。しかし、そのようなパワフルプレイは再現性がありません。不可能に近いです。なので、選択すべき方法ではありません。
理解する意味での確認
「難しい」と言われたときに難易度の確認はしているのでしょうか。技術者の方が言う「難しい」にもランクがあります。
- 100%不可能
- 今のメンバーでは不可能
- 時間をかけても不可能
- 外部協力があればできるかもしれない
- 時間をかければ可能性がある
- やってみればできるかもしれない
- たぶんできるでしょう(でも、できるとは断言できない)
- できる(できると言うと簡単に見られるので言わない)
上記のような「難しい」ランクがあると思っています。このランクを確認していくこと。一緒に確認ができることが優先だと考えています。難しい、と言っている言葉の裏側にある心理をつかんでいく感覚です。捜査する雰囲気ではないので注意してください。
一緒にリスクを負う
技術に関しては技術者にリスクを負わせる傾向にあります。しかし、新しいことをするには誰かにリスクを負わせるのは間違いです。どの部署も一緒にリスクを負う姿勢が組織では不可欠です。
新しい改善や取り組みに消極的な場合、特定の人にリスクを押し付けていたり、失敗の責任を取らそうとしています。それを見た他のメンバーは誰も新しいことにチャレンジしません。
まとめ
技術的な改善はどの場面でも発生します。今後はデジタル化、DX化は不可欠ですべての企業で技術的改善が求められていきます。そのときに消極的な姿勢な組織は後退していくでしょう。能力の問題ではなく消極的な姿勢によって後退すると考えています。あらためて考えてみたい部分です。
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ビジネスリーダーのためのWeb Magazine ファースト・ジャッジ:4,872投稿目 fjコンサルタンツ藤原毅芳執筆