人間拡張がベースにある
テクノロジーの進化は人間拡張を成し遂げています。人間の能力を拡張し続けています。現在、ビジネスではDXが叫ばれていますが、これも単なるデジタル化ではなく人間拡張をベースとしています。紙がデジタル化されることがゴールでもなく、人間の能力拡張が成し遂げられ、生産性が上がることがDXの根幹となるのです。その点を読み間違えるとデジタル化のツール選定も失敗するのではないでしょうか。
産業革命に匹敵する
現在、テクノロジーで注目されているのがロボットであり、人工知能AIです。期待が大きい。それもそのはず。人間の能力を大きく拡張させるテクノロジーだからです。人間の代替となる機能であったり、協働するロボットの出現により拡張が期待されているのです。
これらの人間拡張を促進させるテクノロジーの発展は「産業革命に匹敵する」と言われはじめました。人手不足を解消したり、低かった日本の生産性が向上するかもしれないのです。
人間拡張、産業革命に匹敵 東大教授 暦本純一氏
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO62767450Q2A720C2EP0000/
代替できるものは
人工知能AIによって代替される職業が増えると恐れられていますが歴史を振り返れば消滅仕事は多い。産業革命を見ればわかることでしょう。代替できるものは代替させればいいのです。その次の仕事が新しく生み出されていきます。人工知能AIには得意な分野があります。それは人工知能AIに置き換えればいいだけです。意図的に代替させる時期を先延ばしにすれば、取り残される人財が増えるだけ。その人のためにもなりません。冷たいように聞こえますが、次のスキルを身につけるには早い方が良いのです。
まとめ
人は歩く、走るから自転車、オートバイ、自動車、飛行機と移動手段を増やしてきました。これにより楽になった、時間短縮になったと解釈できますが、あくまでも人間の歩く、走る能力が拡張されただけです。能力が拡張されることで行動範囲が広がった。そう解釈した方がわかりやすいと思っています。
パソコンやスマホのツールも同じです。人間の記憶に頼っていた部分をデジタルツールが代替してくれています。そのため膨大な情報を操れるようになったのです。1人で担当できる顧客数も飛躍的に増えました。2倍以上にはなっているはずです。しかも、連絡手段も効率が上がったので仕事時間は短縮しています。顧客数が増え、時間は短縮。これも人間拡張事例のひとつです。
ということは、10年前と比較して、5年前と比較して能力拡張していない人はデジタル進化の恩恵を受けていないことになります。言い方がわるいですが、デジタルの恩恵を拒否しています。そのため、まわりの人はデジタル恩恵を受けて能力拡張しているのに、能力維持の人は後退することになり、差が出てしまうのです。
そう考えると、ツールを使いこなすことは結局のところ能力を拡張させていることになるのです。今後の命題でもあります。
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ビジネスリーダーのためのWeb Magazine ファースト・ジャッジ:4,937投稿目 fjコンサルタンツ藤原毅芳執筆