選択肢が多いか少ないか

経済も経営も舵取りをする人は常に「選択肢」を考えています。状況が変化したときに対処できる選択肢があるか、ないのか。選択肢があるとすれば、いくつあるのか。もちろん選択肢は多い方が解決に近くなります。
これは交渉の場面でも同じ。相手の選択肢が見えたら交渉には勝てます。選択肢の数で交渉が決まるからです。

そう考えると選択肢を増やす努力も有益な手段だと分かります。選択肢を増やすことで安定が増し、交渉においても優位に立てるからです。

ナローパス状態

選択肢が限られている状態は危険な状態。弱い状態だと判断して間違いありません。選択肢が限られているので解決する方法も限定だからです。交渉において相手にこちらの選択肢を知られてしまうと負けることは確定してしまいます。

そんな中、国の借金が1人当たり1000万円を超えたと報道されています。国債・借入金・政府短期証券の合計が1225兆円に増加したからです。国の借金は増え続けているのは理解できますが、その裏側で選択肢がなくなっているのを理解すべきでしょう。

国の借金、初の1人1000万円
6月末、総額最大の1255兆円

https://www.nikkei.com/article/DGKKZO63369280R10C22A8MM8000/

このような選択肢がない状態を「ナローパス」と表現します。狭い道であり、選択肢が限られることを意味します。国の借金については狭い道なのか、1本橋を渡っているのか、誰も表現をしませんが選択肢がなくなっているのは事実です。《債務膨張「利上げ耐性」弱く 利払い負担増、経済圧迫》https://www.nikkei.com/article/DGKKZO63317500Z00C22A8EE9000/ といった表現が出ていますが、利上げできない状態がナローパスなのです。

ナローパスNarrow Pathとは
狭き道が直訳になるが、選択肢が限られることを意味する。
経済の記事でよく使われる用語

まとめ

選択肢がないことを公表している日本は搾取される側にいます。海外から見れば交渉しやすい相手です。日本を相手にすれば負けることがないからです。このまま利上げせず低金利を継続することが予想されるので、方向転換するまで日本は挑まれる立場にあると感じます。

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ビジネスリーダーのためのWeb Magazine ファースト・ジャッジ:4,958投稿目 fjコンサルタンツ藤原毅芳執筆