ようやく

住宅ローンの金利上昇にリスクがかることがようやく指摘されるようになりました。ちょっと遅いくらいです。景気に水を差さないための措置だったのかもしれません。あまりにもリスクを伝えると消費マインドが下がるからです。

ただ、金利上昇が現実になったら大きなリスクが発生します。その点を理解している人がどれほどいるのでしょうか。その点が気になるところです。

住宅ローン膨張220兆円 金利上昇にリスク
住宅金融支援機構の4月調査では変動型金利を選ぶ割合が73.9%

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUD06AGM0W2A001C2000000/

住宅ローンの性質

日本の住宅ローンは、支払いができなくなると売却して返済しなければなりません。売却金額によっては残債が残ることもあるのが特徴です。その一方で、米国の住宅ローンはノンリコースローンといい、住宅を手放せばローンが消滅する仕組み。その性質の違いは大きく単に比較できません。

ノンリコースローンとは
ノンリコースローンとは、特定の事業や資産から生じるキャッシュフローのみを返済原資とするローンのことです。返済は担保の範囲内に限定されます。事業や資産の対象はさまざまですが、主に不動産分野で活用されています。ノンリコースローンは責任範囲を限定できる、また万一返済できない場合でも、ほかの事業や資産に影響が及ばないというメリットがある半面、融資条件が不利などのデメリットもあります。

https://www.smbcnikko.co.jp/terms/japan/no/J0754.html

海外の状況

米国の30年住宅ローン固定金利は7%を突破しました。日本でも7%、8%の住宅ローンの時代はありました。登記簿に記載されているのを見たことがあります。遠い昔のことかもしれませんが高い金利が存在していたのは事実です。

米30年物住宅ローン固定金利、01年以来の7%突破-10週連続上昇(2022年10月27日)

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2022-10-26/RKCA4LDWLU6801

まとめ

以前、金利による支払額の比較をしたことがあります。https://businesscreation.jp/2022/08/06/
変動金利で住宅ローンを組んでいる場合は、金利が途中で上昇したら支払い終了時にまだ残債が残っている可能性があります。その額も小さな金額ではありません。なぜなら長期ローンだからです。現在変動金利を選択している人が7割超になっています。今後の金利動向に一喜一憂することになるでしょう。

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スキマ時間に読めるビジネスリーダーのための『経営情報Web Magazine ファースト・ジャッジ』fjコンサルタンツ藤原毅芳執筆