雰囲気とチーム
組織は全体の雰囲気も重要ですが、部署ごと、チームごとの雰囲気も結果に影響を与えます。雰囲気という数値化できない内容については敬遠されがちで、無視してもよいという意見もあります。全員がプロ意識の高い組織ならば数値だけ追い求めればいいでしょう。しかし、数年間継続的な衰退をしている業界ではそうも言ってられません。
では、暗い雰囲気のチームはなぜ暗いのか考えてながら解決を探ります。いくつか要因がありますが、大きな要因は過去数年間、業績が徐々に下がり続けていることです。しかも、その理由は
- 市場が小さくなっている
- 顧客が高齢化している
- 競合が安売りしている
と外的要因ばかりの場合もあります。このような状況のチームの方向性を変えるにはどうすればよいのでしょうか。
プロセスはほぼ決まっている
リーダーがやるべきポイントはいくつかありますが、この優先順位で行うのが一般的。
- 問題点認識
- 問題点共有
- 解決への意識統一
- 解決策策定
- 解決へ行動
- 行動結果から修正
- 問題解決(ゴール)
上記のようにプロセスはある程度確立されています。ただ、暗いチーム、マイナス思考のチームを方向転換するにはポイントがあります。それは最初の段階で大きく成功の可否が決まってしまうのです。
反省はいらない
未達の部署に対して、過去の行動を反省しなさいと伝えているリーダーを見たことがあります。そうすると、発言者は過去の話ばかりします。「あれがわるかった」「これが足りない」「こうすればよかった」と後付けの理論を繰り出します。
しかも決まって「難しいです」と結論を出してきます。この「難しい」という言葉には「不可能だ」という意識が根底にはあるので要注意なのです。暗いチーム、マイナス思考のチームは、何を発言させても改善しないのは、根底で「無理」「不可能」だと結論を出していまっているのです。この不可能という結論を覆さなければスタートできません。だからこそ最初が重要なのです。
最初に結論
暗い雰囲気でしかも不可能だと思い込んでいるチームを変えるには、結論から話しをしなければなりません。「無理なのか」「可能性があるのか」の2択です。この2択から選択してもらうこと。そこがポイントです。
無理という選択をしている限り、何を取り組んでも結果は出ません。何を話し合いしても意味がないと考えています。
まとめ
無理ではなく、可能性があると思うようになるには、段階的な理解が必要です。この段階的な理解は外部からの説得ではなく本人の納得です。この理解のプロセスをどう描くのか。そこがカギになります。他者の成功事例を見て理解する人もいるでしょう。マイナスな状態から可能性を見出し結果を出した事例からは多くの理解が得られます。
初期の段階で結果が決まってしまうのを今回の場合痛感します。最初がポイントです。
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スキマ時間に読めるビジネスリーダーのための『経営情報Web Magazine ファースト・ジャッジ』fjコンサルタンツ藤原毅芳執筆