高い変換効率の太陽電池

現在利用されている太陽電池は「シリコン系太陽電池」です。丈夫であり変換効率も低くはありません。おおよそ25%程度の変換効率を保っています。ただ、高価であることやパネルは曲げることができないというマイナス点もある太陽電池です。そんなシリコン系の太陽電池の次として期待されている太陽電池があります。それは、ペロブスカイト太陽電池。低価格で曲げることもできる太陽電池。しかも曇り空でも発電できるのが特徴です。製造コストも試算するとシリコン系の約半額で製造できる可能性があるようです。

ペロブスカイト太陽電池とは、

ペロブスカイトと呼ばれる結晶構造の材料を用いた新しいタイプの太陽電池であり、「シリコン系太陽電池」や「化合物系太陽電池」にも匹敵する高い変換効率を達成している。ペロブスカイト膜は、塗布(スピンコート)技術で容易に作製できるため、既存の太陽電池よりも低価格になる。さらに、フレキシブルで軽量な太陽電池が実現でき、シリコン系太陽電池では困難なところにも設置することが可能になる。

https://www.jst.go.jp/seika/bt107-108.html

世界を変える!?“次世代型”「ペロブスカイト太陽電池」| 雨でも曇りでも室内でも発電!| NHK

https://www.youtube.com/watch?v=k0lp5qoTOu4

実用レベルまで到達するならば

実用化が達成されれば応用範囲は広い。建物の外壁面に貼ることができるからです。局面対応もできるので場所を選びません。企業では2025年の発売を目指しているようです。そうなれば電子ペーパーによる小型液晶が使われる場面が増えるでしょう。現在ではスーパーなどで電子棚札が使われていますが、これが大型化され利用される範囲と数が増えると予想しています。

まとめ

室内でも充電できる太陽電池が完備されるならば部屋中に電子ペーパー(液晶)を設置できる可能性が高くなります。電源が不要になるからです。配線工事をしなくても設置できるので、自由な場所に設置することができ、情報を表示させることが可能になります。そうなるとIoTが実際の生活の中に実現できそうです。後付けであっても簡単に設置できるようになるでしょう。こうしたテクノロジーの進化は夢が広がります。はやく実現されることを望みます。

高効率で進化する有機無機ペロブスカイト太陽電池
宮坂 力

https://www.jstage.jst.go.jp/article/oubutsu/83/2/83_92/_pdf/-char/ja

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スキマ時間に読めるビジネスリーダーのための『経営情報Web Magazine ファースト・ジャッジ』fjコンサルタンツ藤原毅芳執筆