7割回復

忘年会の予約状況が公開されています。以前の7割まで回復しているようです。この忘年会予約の状況をどう読み取るのか。素直に7割まで復活しているとしてとらえるのか。または、3割の忘年会が消滅したと考えるのか。それによって2023年の動向が読み取れると考えています。

忘年会の飲食店予約 コロナ禍前の7割まで回復も人手不足が課題

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20221128/k10013905431000.html

データの中で興味深いのは忘年会の人数です。4人以下の割合が増えています。以前は4人以下が3割の割合でした。これが今年2022年は6割近くが4人以下の忘年会予約になっているのです。そこから予測できることは、忘年会は会社関係ではなく友人・知人の忘年会が主であることです。会社関係なら4人以上の忘年会になることが多いからです。

地方との差

忘年会の予約状況は都市部と地方では大きく違うでしょう。地方と都心部を往来している人は気がついているのではないでしょうか。地方ではまだ忘年会をするような雰囲気ではない人の割合が多い。おそらく夜の外食という習慣が消滅している人が増えたと言えるでしょう。誘われても参加しない層の人が新たに創出されたと考えています。冒頭の忘年会予約7割まで回復というのは、逆の面から見ればやはり3割消滅したと判断することになりそうです。

予約は7割だが売上は?

市場規模から推測すると忘年会予約7割まで回復していますが、4人以下の割合が6割まで増加しているので忘年会市場規模は大きく減少したままだといえます。全体の売上ベースで考えれば最低でも4割減少であり、最大でも6割までしか売上は回復していないと思われます。ということは、概算で考えれば売上半減したままの飲食業が多いのではないでしょうか。

まとめ

売上半減でも継続できる店舗しか夜の飲食店は残らないような気がします。そのためスタッフを抱え過ぎると継続のハードルが上がっているように感じるのです。となると残るのは個人店の割合が増えるのではないでしょうか。結局、夜の飲食店は個人店が強いというビジネスモデルの結果に収束していくように感じます。

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スキマ時間に読めるビジネスリーダーのための『経営情報Web Magazine ファースト・ジャッジ』fjコンサルタンツ藤原毅芳執筆