か・け・ふ

伊藤忠商事株式会社はもともと繊維財閥であり繊維部門が強かった企業。https://www.itochu.co.jp/ja/ 他の大手総合商社に比べ個性的な面を持ち合わせている企業だと認識しています。ただ企業トップの発言は他社と比較すればおとなしい感じがします。

伊藤忠について書かれた書籍があります。この書籍では書籍名に「最強商人」という言葉が入っており、いかにして企業を存続発展させてきたかが書かれてあります。単なる昔話ではなく、その中に今でも通用する法則があります。

伊藤忠の「か(稼ぐ)・け(削る)・ふ(防ぐ)」

伊藤忠商事・岡藤会長が「景気拡大はそろそろ終わる」と言い切る理由:ダイヤモンドオンライン より

https://diamond.jp/articles/-/317270

そのひとつが「か・け・ふ」です。
・稼ぐ
・削る
・防ぐ
の3原則。伊藤忠商事の会長の談話がメディアに掲載されていますが「景気拡大はそろそろ終わる」と見込んでいるようです。先を読んだ発言ですが慎重な姿勢が見えてきます。

継続性を高くする原則

大企業が継続性の高い経営をされているのは、アクセル(稼ぐ)を踏みながら、ブレーキ(削る)も同時に踏んでいることではないでしょうか。しかも、万が一の備えて防ぐ対策も怠ってはいません。上場企業においては、四半期ごとに決算が発表されていますが、読んでみるとそこには
・新規取り組み・新規進出・新規事業
だけでなく
・撤退、閉鎖
についても記述されています。他にも
・万が一の想定
もBCPとして記載されていることもあります。中には企業リスクとして「社長の依存度が高い」とはっきり明記している企業もあり客観的な視点で自分たちを見つめているのがわかります。

まとめ

大企業や歴史のある企業には根拠がある場合があります。原則を守り通しているからです。バブル後もダメージを受けなかった金融機関があったのを思い出しました。誰もが投資に進んでいく中で、ひとりだけ投資を控えていた地方銀行があったのです。投資熱が高かったときには、儲け損なった頭のわるい地方銀行でした。しかし、バブルが崩壊したら、健全経営の銀行として称されていました。企業は収益を上げることが正しいことですが行き過ぎた内容は不健全になります。その判断を正確にすることはできません。しかし、原則を持ち合わせていれば、ある程度の確率論で防ぐことはできると感じます。完璧はありませんが、継続できるラインで判断できるということです。

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スキマ時間に読めるビジネスリーダーのための『経営情報Web Magazine ファースト・ジャッジ』fjコンサルタンツ藤原毅芳執筆