出生数80万人割れ

出生数の話題は毎年のことですが、今年は注目されています。なぜなら、2022年の出生数が80万人を下回りました。1899年から統計データがありますが、初めての数値になります。国立社会保障人口問題研究所が2017年に予測した数値では80万人を下回るのは2033年ごろとなっていました。それが10年も早くなったのです。予想より早い展開なので注目されるのです。

出生数は、799,728 人で過去最少 (対前年 43,169 人減少 △5.1%):厚生労働省2022年12月速報

https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/geppo/s2022/dl/202212_1.pdf

人口減少78万人

人口減少も止まりません。78万人の減少です(自然増現数:速報値)。80万人の人口を抱える山梨県や佐賀県が消失したのを同じレベルです。ただ、山梨県の規模が消失したといっても想像がなかなかできません。できるならば、たとえば山梨県を走破するとわかります。一般道で山梨県を走り回れば人口と規模が実感できます。この規模の経済活動が喪失しているというのを想像ではなく実感すると数値の理解が深まります。この3年間、長野への出張時にクルマで山梨を通ることが複数ありました。高速だけでなく一般道でも通っているので規模は実感しています。この規模の人が減り、経済活動も減少するのであれば、市場が変化するのは当たり前だと理解できるはずです。

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山梨県

自然増減数は、△782,305 人で過去最大の減少 (同 172,913 人減少):厚生労働省2022年12月速報

https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/geppo/s2022/dl/202212_1.pdf

まとめ

数値は数字だけで把握するのではなく実感することのほうが活きてくると思います。人口減少も毎年の恒例行事ですが、あらためて減少した規模を想像するだけで世の中がちがった世界に見えるはずです。人手不足が続いている業界がありますが、複数の要因があって人手不足になっているのはわかっていますが、人口減少もその中の要因のひとつであるはずです。エリアの差はありますが最終的には全国的に人口減少の影響は出てきます。その点を理解した将来設計が求められています。

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スキマ時間に読めるビジネスリーダーのための『経営情報Web Magazine ファースト・ジャッジ』fjコンサルタンツ藤原毅芳執筆