育てる能力のちがい

スタッフの能力をアップさせるためにリーダーがアドバイスする機会は毎日のようにありますが、リーダーのアドバイス内容については、あまり問われていないように感じます。そのため、育てることに得意なリーダーと、まったくダメなリーダーにわかれてしまいます。そのちがいは何なのでしょうか。毎日のアドバイス内容がちがうのはわかるのですが、具体的なちがいをバックグラウンドから考えてみます。

部分的なテクニックだと

ひとつのテクニックを教えることで成長させられると思っているリーダーの方もいます。ビジネス書を見れば局所的なテクニック論を解説する書籍の割合が多いのも納得です。しかし、ひとつのテクニックで成長するケースは少ない。1/10や1/50や1/100という確率になるでしょう。

能力の全体像が見えている

アドバイスするリーダーの頭の中で、スタッフに必要なスキルの全体像が見えているのでしょうか。ここポイントです。ハッキリ言うと「全体像が見えていない」リーダーのアドバイスは効果が少ない。アドバイスにバラツキがあり、思いつきアドバイスをしているからです。ボトルネックを探し出せないことも見受けられます。

再現性のあるアドバイス

全体像が見えながらボトルネックとなる課題を探せるリーダーはスタッフを成長させられます。いかなるシチュエーションにおいてもアドバイスによってスタッフが成長する。再現性があるのです。そのため前提となるスキルの全体像は外すことができません。

スキル全体像

仕事のスキルを言語化する。そこから全体像をつくっていく。これはリーダー自身がトライしてほしい内容です。うまく教えられないリーダーは

  • スキルを言語化できていない
  • スキルの関連性を整理できていない
  • スキルを体系化できていない
  • スキルの全体像が見えていない

といった状態ではないでしょうか。営業リーダーは言語化でストップするケースもあります。時間をかけてでも全体像をつくりあげるのは意味があると感じます。

まとめ

人に教えることは奥が深い。人によってちがうという特性もあります。同じことを教えても「育つケース」もあれば「育たないケース」もあります。しかし、再現性は高めることができます。リーダーはメンバーを選ぶことはほとんどできません。そうであるならば、アドバイスによって成長させられる確率を高めていくことです。

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スキマ時間に読めるビジネスリーダーのための『経営情報Web Magazine ファースト・ジャッジ』fjコンサルタンツ藤原毅芳執筆