ポイントをつかんでいる
ポイントをつかんだ面接だと感じました。ある上場会社の面接内容です。営業職の採用です。営業職の高いレベルの方が有するスキルの1つに、相手をその気にさせる能力があります。この能力は抽象的なのでわかりづらいですが、この会社はそのポイントをわかって、面接のときに見極めようとしています。それは説得面接というタイプの面接内容です。
◯◯を好きではない人に好きになるように説得してください、と課題を与えるのです。 この能力があると何ができるのか。この能力があると、まだ購入するのは先だとを考えている顧客も契約することができるのです。そのため、実績が上がり、トップクラスの結果を出す人になるのです。この能力は、業界問わず、トップクラスの営業職の方に共通で見られる特徴があります。
「説得面接」
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC032KP0T00C23A4000000/
「私は○○が好きではないのですが、好きになるように説得してください」と課題を与える。「本が嫌いな人に本を読むよう説得する」「飛行機派を電車派にする」といったテーマが出たことがあるという 日本経済新聞
営業のトレーニングとしては、よく行っているトレーニング内容のひとつです。まったく興味を持ってない人に対して興味を持ってもらうようなトークを考えてもらうのです。 理想は、状況を切り崩すためのトーク種類が増えていくことです。 高額な製品を扱っている場合には、まだ先だから、予算が取れないから、といった断りに対して、打開できるようなトークが展開できるかがポイントになるのです。
説得ではない
実際のトークは説得するような内容ではありません。その点が誤解されやすいので注意が必要です。あくまでも興味がない人が興味を持つようになればいいだけのことです。そのための必要な情報を相手に伝えられるかどうか。もしくはそのようなトークの種類を数多く持っているかどうかだけなのです。 営業の能力は抽象的で定型化できないようなニュアンスで言われる人もいますが、このように分解していくと、高いレベルの人になることはある程度可能です。
まとめ
通常は、面接で高い能力があるかどうかを見極める機会は少ないのかもしれませんが、採用した後の教育に関しては、高いレベルを目指したいところです。そのためにも必要とされるスキルを細分化し、どのようなプロセスを学べば習得できるのかは具体的にしておきたいところです。今回取り上げたのは、興味がないお客様に対して、興味が持てるようなトークを考える内容でしたが、 それだけを習得できるだけで結果が増えていくのも明らかです。今まで受注できなかったお客様から契約をいただいたり、まだ先の案件を今受注できたりするからです。かなり重要なポイントだと思います。
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スキマ時間に読めるビジネスリーダーのための『経営情報Web Magazine ファースト・ジャッジ』fjコンサルタンツ藤原毅芳執筆